先日見つけた書店に
早速仕事帰りに寄ったら、
見つけてしまった一冊。




和菓子の本は
レシピ本や随筆など書店にはいろいろありますが、
私は買いたいと思う本は意外と少なくて
求めてるものと少し違うなと思うことが多いのに
この本はどうしよう、欲しい(笑)と
思ってしまいました。



そんなに厚い本ではないけど
載っている和菓子のデザインや雰囲気が
とても好みだったのと、写真が綺麗で
文章もいいなぁと思ったので
衝動的に。



この本は題名の通り和菓子の中でも
京菓子が中心で、
そのデザインは余白を残した抽象的なデザインも多く
私はそういう余分なものをギリギリまで
省いて、見る人に想像の幅を持たせるデザインに
デザイン力や芸術的センスを感じてしまいます。
きっと京菓子が好きなんですね。



最近の和菓子屋さんは
うちのお店もそうですが
アメリカのデコレーションケーキみたいな
極彩色の着色で、
粘土細工みたいにゆるキャラ風の顔が
付いていたり、かなり作り込んである練り切りを
よく見かけるようになりました。


そういうデザインは確かに和菓子に興味がない人にも
受け入れ易く、カワイイと手に取って貰えたり
SNSにアップされ話題になるのかもしれません。


それは新しいお客様側に立つという点で
柔軟な考えであるし、親切に歩み寄ることも
決して悪いことではありませんが
色だけが極端に濃いのにデザインは昔のままだったりすると、
個人的には何か違和感を感じます。



うちの工場長も「今は昔の人がタブー視していたような
色づかいの方が意外と売れるし、派手でカワイイ!って
喜んでくれたりするんだよ!」
と仰っていたので、
私は若い割に頭が硬く、古典寄りなのかもしれません笑い泣き


でも、この本の中にある
「本質を忘れることなく、新たな表現方法を見つけていきたい」という
言葉にこそ私は共感でした。


時代と共に少しづつ変わっていけることが
長く愛されるためには必要です。
でも私が作り手になったら、
本質である芯だけはやっぱり譲らずに、
その制限の中で無制限に表現できる職人になりたいです。

そしてそれは一生かけても難しい夢でもありますが(笑)


最後まで読んでいただきありがとうございました!