酒垂神社(さかたれじんじゃ)は、兵庫県豊岡市法花寺(ほっけいじ)に鎮座する神社で、円山川の支流である鎌谷川が形成した谷の平坦部東端、京都府京丹後市久美浜町へ通じる峠の口に位置します。

  酒垂神社   兵庫県豊岡市法花寺字長楽寺725-1   拝観・駐車場無料

法花寺会館広場の近くに、南向きの境内があり、石の垣に囲まれた境内入口には鳥居が建っております。

境内に入ると、参道の左右に、垣に囲まれて「甕石」があります。左の甕石は少し丸みがあり、右の甕石は尖った形になっています。

境内は同府京都市右京区高雄から紅葉を移植し、社前を流れる鎌谷川を高雄の清滝川に見立てており、紅葉の名として知られています。

境内案内によると、白鳳三年(675)の夏、当地方を治めていた郡司・物部韓国連久々比命が、贄田の酒所を定め、酒解子神・大解子神・子解子神の酒造神を祀って醸酒し、これを祖神に供えて五穀豊穣を祈願した。その斎殿が、当社の発祥であるという。祭神は、杜氏の祖神、酒造司の守護神であり、酒美津男命と酒美津女命です。別名、大倉大明神とも大蔵大明神とも記され拝殿扁額にも「酒垂神社」と並んで「大蔵大明神」の名が掲げられています。

酒垂神社は、いわゆる式内社で起源も古く、物部韓国連久々比命が、五穀豊穣を祈って酒造神、酒弥豆男命(さかみずおのみこと)を祀ったとされ、境内に隣接して酒米を作った神田があり、酒造用水として、奥の谷あいにわく清水を使っていました。明治以降自由な酒造が禁止されてから氏子らは、手作りの甘酒を供えています。

こけらぶきの本殿は、鮮やかな朱塗りが修理の跡を物語るが、すっぽりと覆い家の中に収まり、酒弥豆男命と酒弥豆女命という酒の神をまつる酒垂神社です。本殿は2本の柱で一間をつくる一間社流造の構造で、国の重要文化財に指定されています。現在は保護のために上屋で覆われています。永享10年(1438)に斧始め、嘉吉元年(1441)に立柱、文安元年(1444)に遷宮、体裁を完備したのが、宝徳元年(1449)で、前後11年をかけて建てられた建物です。
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