出石城下町にある宗鏡寺(すきょうじ)は、室町時代に但馬守護大名山名氏の菩提寺として創建されましたが、江戸時代に入る頃には荒れ果てていました。この惨状を見かねた出石出身の沢庵和尚が、親交のあった出石藩主に再興を勧め、寺は再建されることとなりました。

   宗鏡寺(沢庵寺)  豊岡市出石町東條33   拝観料:大人500円 / 小・中学生200円  駐車場無料

開基は、当時の出石城主で山名陸奥守氏清公であり、寺名は氏清公の法名「宗鏡寺殿」を以って名づけたと伝えられ、1392年に建てられました。城下町から徒歩 約10分ほど 坂を上ってきますと宗鏡寺(沢庵寺)の山門が見えて参ります。

境内を歩いて最初に、沢庵和尚作庭鶴亀の庭で、こちらの庭は沢庵和尚作庭と伝えられており、鶴亀の庭と申します。木を鶴に見立て、池の中の島が亀のようです。この庭は県の文化財に指定されており、前の石は江原に在りました但馬国分寺の礎石で、一千年以上経っております。

鶴亀の庭園横に書院があり、立入禁止を関守石で表示されています

関守石」とは茶庭や露地の飛び石や延段の岐路に据えられる石で、蕨縄やシュロ縄で十文字に結んである小石のことです。茶道の作法 において、この石が置かれた場合、「これより中に入ることは遠慮されたし」の意味があり、これから先、客の出入りを遠慮してもらうための印として関守の役をもたせた為にこの名があります。

胡蝶ワビスケ椿は、沢庵和尚お手植の椿です。胡蝶ワビスケ(侘助)でございます。400年の老木と思うと、咲いてくれて有難うございますね~。

沢庵和尚が8年間住まれていた投淵軒です。沢庵和尚48歳の折、出石に戻られここに四畳半一間の庵を結ばれて、 8年間、数多くの和歌をつくり、書物をあらわされました。たくあん漬もここで工夫されたと言われております。

沢庵和尚作庭の心字の池は、投淵軒の前にございます庭は沢庵和尚自ら作られたもので、池は「心字の池」といい「」という字を表していることからこう呼ばれております。

帰りは、願いの鐘の方へ、一寄進された英霊回養の鐘ですが、こちらは山門鐘楼にした珍しいものでございます。鐘は英霊回養の為に豊岡の方が一寄進された、願いの鐘でございます。

    カメラ~次回を お楽しみに では またね~OK