足の不自由な若者が、狐に騙されて岩を背負うと足が直ったという民話です。

場所は、津山線・亀甲駅の南に続く県道352の途中にあります。

   立岩様    岡山県久米郡美咲町新城365    駐車場は

むかし、岡山の新城(しんじょう)に、牙の形に切り立った大岩がいくつかある所がありました。大岩の洞穴には、美作の津山から流れて来た狐達が住み着いておりました。村人達はこの大岩を狐岩と呼んで、誰も寄りつきませんでした。

ある日、村の庄作(しょうさく)という若者が親類の祝言の帰りに狐岩の前を通りかかり、子供が狐岩に縄をかけて背負おうとしているのに出くわしました。庄作は足が不自由でしたが、村一番の力持ち、正直で働き者な優しい若者でした。庄作は子供に代わって狐岩を背負おってやることにしました。

正直で優しい若者が騙されているとも知らず精根こめて狐岩を背負おうとする姿に、狐たちははじめは笑っていましたが、彼のあまりに真剣な姿に心を打たれました。狐達は次々に狐火をともし、この若者を励ますように周りを煌々と照らし始め、夜が明けると不自由な足が動くようになっていたという話が伝えられています

新庄の狐岩は立岩様(たちいわさま)と呼ばれ、足の不自由な人がその岩を背負う真似をすると治るとされ、いつも新しい縄が縛られるようになりました。そうして狐達は立岩狐と呼ばれ、人々に大切にされたということです。狐にだまされて岩を背負って足が治ったという民話です。

     カメラ~次回を お楽しみに では またね~OK