一ノ谷の古戦場ともなった神戸の須磨は、源平ゆかりの地として知られます。今も須磨の各地に、源平にまつわる史跡が数多く残ります。安徳宮もその1つです。

    神戸市須磨区一ノ谷町2丁目6−35    駐車場:数台分の駐車スペース有

3本の赤い鳥居が並ぶ参道、その奥に鎮座する小さな社で、平氏に擁立された幼帝、第81代安徳天皇を祀る神社です。

安徳天皇は、第80代高倉天皇と平清盛の娘・徳子の間に生まれました。つまり、祖父は平清盛。源平の対立が激しくなる中で平氏に担がれ、わずか2歳で天皇に即位します。しかし、清盛死後は勢いを失った平氏は、源氏に都を追われることとなり、安徳天皇を奉じて西国へ向かいます。その際、安徳天皇が一時期、内裏(だいり)を置いたと伝わるのがこの地で、「安徳帝内裏跡伝説地」と呼ばれています。

滅亡を悟った人々が次々と海に飛び込む中、安徳天皇も、二位の尼(平清盛の妻・時子)に抱かれて入水しました。このとき御年8歳、あまりにも短い生涯でした。これが安徳宮。幼くして生涯を終えた安徳天皇を祀りしています。子供守護の神さまとしても知られます。当地に安徳帝の冥福を祈るために祀られたのが安徳宮(宗清稲荷社)です。

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