お盆なので | 春日光広のわがまん

お盆なので

春日光広のわがまん-P2011_0814_142618.JPG

よくお化けの漫画を描いていると、怪奇現象が起こると聞く。

私も過去に「あやかしハンタ-」なるものを描いたことがある。
これは、妖怪がこれでもかと言うくらい出てくる。
そしてその連載中、神社にお祓いを受けに行くはめになってしまった。

当時、私をふくめて四人で描いていたんだけど、
新しく入ったアシスタントがすごい怖がりで、深夜誰も居ない隣の部屋で少しでも物音がすると、
やれラップ音だとか、誰か歩く足音がするだとか騒ぎだした。

「そりゃあこんなお化けの漫画描いているからだよ。」とか、言って煽っていたら、
何話か描くうちに妙な雰囲気になり、ほかの二人も気持が落ち着かなくなって来てるようだった。

ばたばたと歩く足音は、私にもはっきりと聞こえていて、
確かにその部屋では金縛りにあったりしてたんだけど、まぁ私はそのへんは全然平気だから、
どうでも良いことだと思ってた。

そしたら、その後たまたまだろうけど、ほかのアシスタントのバイクが壊されたり、
嫌なことが続いたので、気晴らしを兼ねて神社に行ってお祓いを受けた。

さぁこれで仕事に専念出来ると思っていたら、連載が終了してしまった。
結構気にいって描いていたので、単行本化する時にページに余裕があったので、
30枚以上描きおろしをやってしまった。
原稿料も出ないのに、アシスタント代までかけて。

余談だけど、件(くだん)の怖がりのアシスタントは、
漫画家を目指すのは早々にあきらめて就職試験を受けた。

その面接の朝、バイクで事故を起こして入院しまった。
まぁそれでも就職は出来たし、結婚も出来、幸福に暮らしているみたいだけどね。

写真は あやかしハンターのカバー表紙。かろうじて仕事場に残ってた。