こんばんは。

写真は、雲一つない逆さマッターホルンとわたし。(笑)

 

今回は、まったく写真とは関係のない内容で、

ちょっと長くなります。

音楽や教育に興味ない方はまったくスルーしてくださいね。

できれば音楽や教育関係の方々には読んでいただきたいです。

 

わたしは一昨年度まで20数年間

兵庫県の小学校で音楽専科をしていました。

 

そろそろ、小学校の「時間差登校」なるものが始まっているようです。

気になって、文科省のHPをチェックしてみました。学校再開にあたり今回の新型ウイルスに対する音楽の授業への対策は

どうなっているんだろう? と。

 

https://www.mext.go.jp/content/20200522_mxt_kouhou02_mext_00029_01.pdf

 

いやぁ・・・

合唱もリコーダーも鍵盤ハーモニカも演奏させることは避けろと。

 

ならば器楽合奏をさせたいけれど、公立小学校ならば人数分の楽器はない。

交代で使わせるのもダメ。

毎時間消毒しろ????

 

5分や10分の休み時間で

音楽室の消毒なんて無理。

それでは、音楽室ではなく、各教室に行って授業するのか?

そうなると、ピアノを各教室に置いてくれるの??

 

それに、40人学級で、しかも特別支援学級の子が多いと

1学級40人を超えることもよくあるのです。

密着せずにどうして授業するの??

 

窓を開けろとか、なるべく広い部屋で授業しろとか

そんなことが本当に可能だと思っているのだろうか。

 

 

 

9月入学の利点ももちろんあるでしょう。

でも、その前に

もっと考えなければならないことは山積みなのではないのでしょうか。

 

9月入学に反対、というわけではありません。

 

でも、今、9月入学にしたら

まちがいなく、現場が考えないといけないこと、しなければならないことが増大します。

現場の子どもたちのことを考えたら

もっと先にほかに考えてほしいことがいっぱい!!

 

「学力の遅れが気になる」ばっかりだけど、

子どもたちは学校で楽しく学習したいのですよね。

 

 

去年の今頃

小学校2年生だった教え子が、亡くなりました。

でも、ママに新しく好きな人ができ、その人の子を産んだから

重い障害のあった教え子はたった一人で入院して亡くなったそう。

お金がないからと、お葬式もしてもらえなかったようです。

 

そんな子もいるんですよね。

学力の遅れがどうのこうの、ばかりじゃない。

その子はいつも音楽室に来たとき

「学校楽しい 音楽たのしい」

と、楽しそうにいろんな楽器を楽しんでいました。

 

もちろん、鑑賞の授業もできます。それも工夫次第でとても楽しめます。

でも、それだけで、ずうっと??

 

 

そもそも、わたしは

音楽という授業の意味合い。特に小学校は

「音楽」というものにたくさん触れさせ、

「みんなで」心を一つにする合唱や合奏。

そのために技術を向上させることの楽しさ。努力して向上できたときの達成感を

味わわせたくて

「音楽」って楽しいなと、感じてくれる子

「音楽」を友としたいと、吹奏楽部などで楽しむ子

そしてその上で「音楽」を一生の仕事にしたいと思う子

を育てたくて音楽専科の教師をしていました。

 

今、辞めてよかったと心から思います。

今の子たちには大変申し訳ないですが

わたしには、今の文科省に言われる「コロナ対策」の授業はできません。

したくありません。

 

主要教科の授業の遅れが最優先されるでしょうから

音楽の授業はされないかもしれません。まぁ後回しになるでしょうね。

 

最後に勤務した学校では、

とくに休み時間、子どもたちがいつもいつも音楽室に来て

「ピアノ弾いてもいいですか?」と言う子が多かったのです。

それは、なぜかはじめはわかりませんでした。

それは、市内でも一番経済的に余裕のない家庭が多かったので、ピアノを習いたくても習えていない。または、習っていても家にピアノがない。ということだったのですよね。

習っていなくても弾きたい子には、教えたりもしていました。

「せんせいの授業料高いで~ 出世払いしぃやぁー 」と言ってたけど(笑)。

そんな子たちは、たぶん

休み時間にはせんせいは消毒に追われるから

「来てはいけません!!」てなるだろうし、

音楽から遠のいていくでしょうね。残念なことです。

 

たぶん

音楽なんていう科目のことはとくに

子ども目線で考えられていないのでしょう。

 

学校で「音楽」ができない日も

遠くないかもしれないですね。

 

 

長くなりまして申し訳ありませんでした。

最後まで読んでくさだったみなさま、ありがとうございました。