大太鼓・皮張り | 和太鼓奏者!篠笛奏者!邦楽器アーティスト”友永綾美”ブログ

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女性篠笛奏者、女性和太鼓奏者として全国で活動を続け、作曲・作詞・プロデュース・舞台構成や演出も手掛ける、名古屋出身のアーティストです。

2月23日。
とうとう大太鼓の皮張りの日が、やってまいりました!


見積もり、発注から数えると約5ヵ月。

職長さんが選びに選んで下さったであろう『これぞ!』と言える皮が来るまで、待った5ヵ月…。



この間、長胴が出来上がるまでもそうでしたが、

運搬車のスペース確保やら配置換えなど、あれこれ頭を悩ませ、

それこそ赤ちゃん誕生を待ちわびて、男か女かもわからないのに

一揃え準備してしまった新米家族のように、その愛しい姿を思い浮べた毎日でした(*'◇')



今回は大太鼓なだけに、職人さん六人体制で準備が始まりました。


写真にあるのは、まだ柔らかいブヨブヨの皮。


私はこの皮を見るのが大好きで(なんだか可愛らしく見える)、

ここから変化する様子は感動モノなのです。



皮にロープを掛け固定する段階で、皮が、

ノビーッ…

と伸びるシーンも魅力的(友永的観点)。
そして始まるのは、あのリズム…!!




今回の一発目は、それはそれは迫力のある音で、

全身に音の振動が伝わってきます!!
始まりと終わりの絶妙な音と、皮が張ってゆく毎に変わりゆく音色を、

今回は逃さず記録したくて、私は終始、携帯のムービーを回しっぱなしでした!

3尺5寸の太鼓は、時間を掛けて片面が張り上がり、


鋲打ちされ、次の片面の作業にとりかかります。


何度見ても心打たれる皮張りシーン。


特にこの大太鼓の音は、
まさに唸る!といった感じで、私たちは呆然と立ち尽くすのみでした。


前回の事もあってか、鋲を打ちたそうに見えたか、
職人さんから鋲打ちのお誘いが(*'◇')

さっそく私達三人、一本づつ打たせてもらいました!(写真は米ちゃんの鋲打ちシーン)



また今回は
最初の片面が張り上がってのバチでの試し打ちをメンバー二人に打たせました。
そしてもう片面は私が。

鋲打ち体験は、太鼓が楽器として完成する工程に

自分も手を加えることができたような感動が。

最初にバチで試し打ちを打つ瞬間は、太鼓に最初の挨拶をするような、

初めての授乳(笑)をするような…

誕生の感動を味わえる、大切な記念になります。



ピッカピカ!!




知らない方のために説明しますと、大太鼓の革の中央には、

うっすらとラインが入ってます。



これぞ大太鼓の醍醐味!
これが、いわゆる牛の背骨部分ですから、ここを避けて打つわけです。

今回この大太鼓の台は、友永の身長にあわせて作りますが、
当初、車の大きさを考慮し、普通の大太鼓タイプ

(横の吊りによる支えの無いタイプ)

を予定していました。
何せ平胴は胴高が短いので、安定感は不安な所(胴高は約1尺5寸)。

それを気にしてくださった社長さんから、
『ボルトによる組み立てを可能にし、分割できるような台があるから、そっちにしましょうか(^ー^)』
との嬉しい一言!、

最初の念願通り、横の支柱のある台にしていただける事に!
写真で見たら品格のよい、とても素敵な台です!!

あとは大太鼓の乾燥と共に、長胴の太鼓カバー(既製品ではサイズがあわないため)と
大太鼓台が仕上がるのを待つのみです。

三月の萩中演奏に間に合うかは微妙ですが、
万博では間違いなく、この太鼓がお目見えします!!
…これから稽古時の搬入出が大変です(嬉しい悲鳴)。