『熊野速玉大社』
御神霊が神馬に遷されるまさにその瞬間、私はそのすぐそばにいたことを思い出す。
熊野三社の中でも、とりわけ重要とされる速玉大社。
主祭神は第一殿に夫須美(フスミ)大神、第二殿に速玉大神を祀る。
それぞれ、イザナミノミコト、イザナギノミコトに現在は比定されている。
しかし、速玉大神にはイザナギノミコトの唾から生まれたとの伝承も残っているように、はっきりとしたことはわかっていない。
今回は、こちらで昇殿参拝をさせていただいた。
昇殿参拝時に吹く風。
その清々しさと、祝詞の波。
心の奥深くに響きわたるそれらのうねりは、意識を悠久の彼方にいざなった。
熊野三所権現が最初に降り立ったのは、「神倉山」だという。
速玉大社摂社・『神倉神社』
御祭神・高倉下命
「天上から近隣にある神倉山に降臨した後、阿須賀神社のある蓬莱山に移り、熊野川を遡上して《御舟島》に着き、《御旅所》を経て速玉大社に鎮座した。」
という来臨伝説が残る。
ここ「神倉神社」と「速玉大社」は、物理的な距離も近い。
速玉大社の例大祭は、この伝承を再現する祭り。
急勾配な、公称538段といわれるこの石段。
石段の行き着いた先に、社殿、そして通称ゴトビキ岩といわれる御神体の磐座がある。
高さ約12m、幅約10m。
この脇というか裏側にあたる場所には、
古代の祭祀場と思われる形跡が残されている。
荒々しい火祭りで知られる「神倉神社」のお燈祭。
この急勾配な石段を、聖なる火を掲げ、まさに飛ぶように一気に駆け下りる。
その祭りに何度か参加している方に、今回は導いていただいた。
感謝。
『出雲大社新宮教会』
やはり、熊野と出雲は様々に繋がりが深い。
夜は、
那智勝浦のホテルに宿泊。
前回に引き続き、「海ほたる」にて、この地ならではの食材と美酒に舌鼓
ありがとうございました