こちらも某、史料館収蔵品ですが、、
良く見ますガチガチの緑青、特に違和感も無く・・・
SEMによる検視をして見ました
ん?
ゴツゴツの岩のようなものは紛れも無く銅由来の鉱物結晶であることもEDX分析で明白なのですが、何か違和感が・・・
実はこれ、本物の錆を削り集めたものを塗り固められた人工着錆物です
削られたものですので結晶の形も崩れ、本来規則的な方向に成長してゆくはずの結晶が何の規則性も無くランダムに散りばめられているだけで、美しくありません
SEMですとこれだけはっきりと見えるのですが、光学顕微鏡ですとほとんどわからないレベルに仕上がっています
贋作をはじめ、本物でありましても、磨きすぎたものに時代感をつける目的や、大きく修正した箇所の目隠しに昔から行われてきた技法で、某組合の鑑定品で如何にも出土ナチュラルに見えます個体の多くはこうした着錆加工が施されております
↓こちらはナチュラルな自然錆です 比べたら一目瞭然





