贋造皇朝銭の見分け方 | 和同開珎ー皇朝銭専科のブログ

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以前にも書いたがネットオークションに蔓延する贋造銭。。。

その見分け方をもう一度おさらいしておきたいと思います


一番簡単な方法であるが、色合い。。

古い5円玉のような色合い~黒色、、、といった江戸期の穴銭にありがちな色合いは皇朝銭では極々特殊なものを除き存在しません

昨日の神功(写真のもの)がまさにそんな色合いのものでした

書体、雰囲気から本物と錯誤された方たちによって昨日のオークションもなかなかの金額で争われていました


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銭径24mm
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皇朝銭(特に前期皇朝銭)が含有する錫の割合だとどちらかというと10円玉に近い色であり赤~黒へ変化してゆきます

2番目、ですが承和昌寶以前の前期皇朝銭では磨耗、酸化以外で文字が上の写真の物のように甘いものは古和同を除いて存在しません

これは、本物を原型として贋物銭を鋳造するからどうしてもシャープさが失われてしまうせいです

またそのため縁部と文字部が接合してはいけないところでも接合してしまっていたり文字の細部が完全につぶれてしまったりいたします

もちろん酸化、磨耗が進んだ個体では、このようなものも多々ございますが写真の個体は文字の深さもしっかりと残っており酸化もほとんどないもの、、

この状態で文字つぶれがあることは考えられません

本物を原型代わりにして鋳造した贋金の特徴は本物と比較したときサイズが5%程度小さくなることです

これも欠け、ホツレ、外縁の激しい磨耗などのあるものではなかなか見分けは付きませんがそうでないものでしたらサイズで一目瞭然ですのでまず気になるものがあったらサイズを出品者に問い合わせてみることです

また銭径だけでなく文字と文字の間隔、外縁内径など測定しますとこちらはたとえ磨耗や割れホツレなどがあっても変化しないためサイズ違いはわかります

上の神功開宝の場合銭径は最小でも24,5m程度はある種です

極々稀に23mm台のものが博物館などにもございますが、いずれも縁ホツレによるもので縁部に磨耗、ホツレのない個体で最初から24mmというサイズはございません

大きな分にはいくらでも可能性はありますが小さすぎるもの、、というものはまず存在しないということを頭に入れておくと比較的簡単に真贋判断ができるかと思います


ちなみに日本銀行金融研究所貨幣博物館所蔵の前期皇朝銭の中で1枚だけサイズが小さな和同開珎というものがございます

これは時代も当時物であることまではわかっているのですが、やはり当時の私鋳銭ではないか??といわれている個体です

もちろん当時から私鋳銭と呼ばれる贋造銭は存在しておりましたが現存するものは極めて少なくむしろ本物より入手が困難なほどで、博物館等でも私鋳銭として、本物と同等の扱いを受けるだけのものですので一般には出回り難いとお考えいただいた方が間違いないと思います

写真の神功も結局それなりの金額で落札されていることから恐らくは落札された方、また争そっていた数名の方たちは本物と信じての入札に違いないでしょう。。

しかも落札された方は皇朝銭にはそれなりの知識があってしかるべき方にもかかわらず、、、です

本物を原型として鋳造している以上、雰囲気は限りなく本物っぽく仕上がるに決まってます

皇朝銭の真贋判定の中で雰囲気、、、というのは極めて重要なウエイトを占めていることは否定できませんが、根本的な部分での矛盾を見逃さないことが重要です




当方での蛍光X線による簡易分析の様子です

http://ameblo.jp/wadou708/theme-10054195703.html


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