新宿西口で寿司屋と言えば新宿栄寿司。本店は東口だが、私はかれこれ25年近く新宿栄寿司のファンである。以前は西口に2店舗構えていた。現在の甲州街道寄りと、三番街、新宿郵便局の近くにもう1店舗あった。

こちらもリニューアルして、綺麗になった。新しくなっても、老舗の雰囲気と味は変わらない。私は職場が近かったこともあり、しばしば会社の部下を連れて来ていたが、私の仕事場が無くなると共に、足は遠のいていた。それでも、思い出のたくさん詰まったお気に入りの寿司屋である。会社の業績が良い時も悪い時も、ここの寿司を食べて、明日からまた頑張ろうと思ったものである。一人で寿司屋に行けるようになったのも、このお店のおかげかもしれない。今日は仕事帰りにちょっとだけ寄らせてもらった。実は、ここでは詳しく述べないが、この店とは不思議な縁があって、私は失業した後、10年の時を経て、再び西新宿に返り咲き、この店に吸い寄せられた。ただの客としてではなく、ここでは奇妙な縁とでも言っておこう。

おつまみ1人前。寿司を頼む前に、ちょっとだけビールを飲みたいが、ちょうど良い。ちなみに私は寿司屋ならビンビール派。若い頃は気取って、穴子の白焼とか頼んだものだが、食も細くなったし、何より握り寿司が好きだから、少量のつまみとビール、その後に握りを一人前食べれば満足である。

寿司って、凄いなって、いつも思う。美味しいよね。懐に余裕があるなら、毎日寿司でも構わない。そして、こういう老舗の寿司屋のカウンターで寿司を食べることの有り難さ。贅沢なことなんだけど、こういう日本の食文化をさりげなく日常に取り入れることの粋。その精神を忘れたくない。

久々に雲丹を食べた。満足した。また寄りたいと思う。いつまでもそこにあってほしい店。それが新宿栄寿司である。