舞台 大脚色を観劇してきました。

これはもう物凄い展開のスピード感とドンデン返しの展開にコンテンポラリーなギャグを挟んだ、土曜サスペンス劇場とみせかけた巧妙なスタイリッシュな殺す気満々さは彼岸島の比ではないホラー映画のような不条理劇

というのが最初の感想でした。

ところが回を重ねてみていくうちに、これはあの不条理劇の元祖、アルゼンチンの巨匠ホルヘ・ルイス・ボルヘス氏のラビリンス(迷宮)を下敷きにした作品にも思えてきました。
ボルヘスの幻獣辞典のボルヘスです。1979年の時点で、アバオアウクーが載っている唯一の辞典というね
そんなボルヘス氏は、はじめて、作家が自分の作品内の人物に会話したり、終わりが作品の始めに戻ったりという当時としてはいや、今でも難解な短編集をだして、迷宮の魔術師という異名もとったそうです。
彼の手法が南米のスペイン語圏にまず広まり、ラテンアメリカ文学ブームがおきた1940年から1960年代。

キリスト教の文化がなかなか理解されにいためか日本のドラマではテーマになりにくい兄妹の愛憎劇、作家への懺悔、入り混じる虚構と現実、神曲ダンテ以来のテーマである腹上死、じゃなかったアセンション

そこへスティーブンキングやらテキサスチェーンソーやら八つ墓村ら平家の怨霊までぶち込んで闇鍋にしたようなのがこの、大脚色

それを演じた役者さん達は本当にすごい!

これはいまにそのうち文部科学省から、ぜひ帝国劇場で演じてください、ギャラは百倍だしますから、というオファーが来るのではないでしょうか?