貴重音源レビュー:TRESOR | 俺のビジュアル道(笑)

貴重音源レビュー:TRESOR

TRESOR「Psycho -prototype-」

1.Psycho -prototype-

ex-Freesiaのメンバーが中心となって'99年から活動していた大阪バンドTRESOR。
メンバーチェンジが多く、後期では同じくFreesiaを母体としていたMystic Moonのメンバーが合流し、解散後にギターのKenとRyu(このデモテープの時点ではRyuは加入前)はドレミ團のツインギターとしてメジャーシーンで活躍する他、出入りしていた人間がその後のシーンで存在感を見せるバンドに在籍しているのが面白いです。


こちらは'00年3月23日、大阪BIG CATで配布されたデモテープ。ジャケットが3種類あるそうですが(グラスレ調べ)、他のデザインは見たことありません。

勢いのあるビートに乗せて、攻撃的なシャウト主体のボーカルを聞かせるハードナンバーになっています…が…

ボーカルの声量が弱々しく、細い声質でおまけにスタミナ切れで後半息切れ…と、カラオケで調子外れに叫んでるような印象で、ボーカルがとにかくガッカリ。

ツインギターにはなっていますが、ほとんどシングルのような印象。しかしながら、シンプルながら勢いのあるリフ、緩急つけたギターソロと、なかなか面白いプレイを聞かせてくれています。

バックのレベルは及第点以上ですが、ボーカルがとにかく残念。


当時のビジュアル系として、レパートリーに煽れるハードナンバーを用意しておくのはお約束だったとは言え、あまりにもボーカルキャラに合わないスタイルのため「これは無い…」となってしまうのが正直なところ。


ボーカルがボイトレで力強くなり、声質に合った曲を揃えていたら…バックのレベルを考えるとまだまだ伸びた気もしますが…

当時のビジュアル系が「やらないといけない」と思い込んで、無理矢理やって空回り…という悪例のような一曲。

音源として非常にレアですが…無理して聞くことはないかな…