貴重音源レビュー:Gilles de Rais | 俺のビジュアル道(笑)

貴重音源レビュー:Gilles de Rais

Gilles de Rais「HAUNTED HOUSE vol.7 shibuya VUENOS PRESENT CD」
 
1.UNFORTUNE
2.HUMAN MORAL
3.PARALLEL WORLD
4.D.N.A.
 
2017年2月11日、完全体ではないですが、奇跡の復活を果たしたGilles de Raisが、Gilles de Raisで予約した人に配布したCD。(他のバンドも予約者に配布品を用意していた)
 
奇跡の復活と呼ぶ理由は、 こちら を参照。(必読)
 
 
当日は、JOEをメインボーカルに据えながら、サポートでZ様(AMADEUS~Moi dix Mois)、Hitomi(Fatima~Moran)が入る感じで、セッション色は強かったものの、JOEがGilles de Raisを歌う奇跡に、シオンの花が咲く丘に乾杯!でした。(「シオン~」はやってませんが)
 
さて。
ライブ前から話題になっていた、会場限定販売( 通販受付中 )の未発表曲・未発表テイク特盛りCD「UNFORTUNE」とは別に配布されたこのCD。
 
日はクレジットされていませんが、'89年…恐らく、結成後初のライブとなるYANTA鹿鳴館(現ブランニュー)での音源を収録。
メンバーとは言え、よく残していた!!と感じる音源ですが、収録曲が全て未音源化曲。
 
#1,4が、辛うじて今回の会場限定CDに収録されましたが、他の2曲はライブで何回演奏したかも分からないほど、初期の時点でお蔵入りしたと思われる激レアナンバーになっています。
 
#1は、音源どおりに笑い声や、曲の最後に「違う!違う!違う!」という叫びが入っていて、ストレートなパンクスタイルだったCHRISTIAN DOLLとは全く違う、シアトリカルでハードなスタイルになっています。
改めて聴くと、歌メロもなかなかキャッチーです。
 
#2は、初期によく書かれていた「無国籍サウンド」を体現したような、不思議な音階のギターフレーズをヘビーに聞かせるスタイル。結成の時点でこのスタイルが定まっていたのはさすがです。
 
#3はメタリックなリフが印象的なナンバー。CRY-MAXというか…DEAD ENDの曲が近いでしょうか。ギターソロもかなり弾いています。メンバーの音楽的ルーツが垣間見れるレアな一曲ですね。
 
#4は、低音パートとメロディパートで声色を使い分けて歌うのが印象的。
また、跳ねたリズムでも明るくなりすぎない雰囲気の出し方や、そもそもこのリズムでの各パートの掛け合いをばっちり決めるあたりに、演奏レベルの高さが分かります。
 
 
既にレコードデビューしているメンバーもいたので、新人とは呼び難いですが、それでもシーンを席巻し、メジャーデビューを果たすバンドの始まりにして、その未来を手にする実力が備わっていたと思える内容です。
 
記録用ビデオかテレコから起こしたような、お世辞にも"良い"と言える音質ではありますが、資料的にも楽曲的にも貴重すぎるものなので、よく封印を解いてくれた!と感じます。
 
予約順にシリアルナンバーが振っていて、締め切り間際で50台なので、全部で60枚あるか…という限定数で、恐らく貰った人は誰も手放さないと思うので、現物の入手は不可能と言っていいでしょうが…音だけは聞いて欲しいなぁ…JACKさん、なんとかなりません??という一枚です。
 
とりあえず、「UNFORTUNE」は必ず買いましょう。
 
反応が良ければ、きっとJOEさんがこの奇跡を奇跡じゃなくしてくれるはずです。