日本のテロとの戦いが注視されとる。 | つれづれなるまゝに

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狂ひたるモノ・侘助

そんな気がする。
『ISIL』による邦人抑留・殺害事件が起きてしまったのである。
日本に対する身代金要求やら
ヨルダンで拘禁されとる人物との交換要求やら。

日本にしてもヨルダンにしても
『ISIL』による不当な主権侵害を受けた。

中東諸国は『対・ISIL』という軍事衝突をも起こしてる。

現状のISILの目的は
『資金確保・釈放要求・他国による国家承認』、
といったとこであろうか。

第二次大戦後の日本は
なんだかんだとテロとの戦いを繰り返してる。
北朝鮮による拉致もそうだし、
『日本赤軍』との戦いってのもある。

どちらも冷戦下での出来事であり、
国の内外を問わず日本の軍事力行使への抑止観念が強過ぎ、
日本は相手方の要求に屈してきた。

この最悪な状態を代表するものと
個人的に考えてるのは
SF条約批准直前の『李承晩ライン』の策定と
それ以降に起きた
『日本漁船への襲撃&拉致・竹島占拠』であろう。

どちらも『大韓民国』が引き起こした日本への主権侵害。
軍事力を持たない日本が
韓国に日本人漁民を人質とされた状況で
『日韓基本条約』の締結となる。

ソ連によるシベリア抑留⇒日ソ共同宣言
という流れも同様。

この『人質をとって日本政府と交渉』し、
『日本に要求を呑ませる』というのは『赤軍派』に踏襲され
『よど号事件』に繋がったようにも映る。
そして
『赤軍派』から派生した
『連合赤軍』による『あさま山荘事件』や
同じく派生した『日本赤軍』によって
外国で度々引き起こされた凶悪テロ事件へと続く。

日本赤軍は『パレスチナ解放人民戦線(PFLP)』と共闘。
PFLPはマルクス・レーニン主義を掲げる
パレスチナ解放運動の集団で
『パレスチナ解放機構(PLO)』に参画してもいる。
ま、
パレスチナの自主独立という目的の為の大同団結or野合であろうか。

それは兎も角、
これまでの日本は度重なるテロ事件に対し
『超法規的措置』として犯人側の釈放要求に応じ、
人質となった邦人の解放に努めてきた。

この超法規的措置を弱腰と採る向きもあるが
何も日本だけが行ってきた対応ではない。

ハーグ事件において
日本赤軍に大使館を占拠されたフランス政府・オランダ政府が
超法規的措置として『身代金&釈放要求』に応じており、
その後、日本赤軍によって引き起こされた
クアラルンプール事件とダッカ事件で
日本政府もこの対応を採った。

東西冷戦に於ける思想戦の激しかった
70年代当時としては致し方のない対応であろう。
資本主義・自由主義陣営の連携を崩すという目的も
あったのかも知れん。

が、時代の変遷と共に状況も変わる。
現状ではテロ犯罪の凶悪化が進み、
こういった勢力への妥協こそが
混乱や凶悪事件の拡大を生むとして忌避され始めとる。

この部分では世界的な連携が図れる要素があるが、
それでも好悪の感情やら利害関係やらでゴタゴタしとる。
ゴタゴタがあるからこそ、人質を確保し、
国家間の連携を崩そうと意図する面もある。

日本は『テロとの戦い』での妥協の拒否を明確化した。
この事によって
これまで『日本への不当な干渉』を試みてきた勢力(国家を含む)が
今後どのような対応をとるか、というのも興味深いが
この『自国への主権侵害に妥協しない・動じない姿勢』こそが
主権国家として基本であろうとも思う。

報復云々というのもまた別の話であるし、
個人的に『国家による物理的な報復』ってのは
容認したくない。

『権利保障への制約』というカタチが
妥当ではなかろうか。

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