28歳 女性

 

5月31日発症

 

【1か月以内に起こっていた前兆】

・摂食不良→1日3食に改善

・運動量の増加

・水分摂取量の増加→3~4ℓ/日

・多尿

・精神症状→多重課題や物が多い状態への理解・行動・認知力の低下。認知症様症状。(これが一番酷かった)

・睡眠障害→繰り返す金縛り・悪夢・歯ぎしり

・消化器症状→唾液量の増加・嚥下困難感・胃泡の排出不可感(消化器内科受診するも原因不明にて半夏厚朴湯を処方されていた)

・OS1が不味く感じる→飲まなくなっていた

・薬を体が受け付けない感→飲めなくなっていた

 

 

【発症当日】

朝7時半起床。

8時~8時半朝食。

午前中の水分摂取量約2ℓ。

13時:精神科の受診診察中からの異常な口渇。

主治医に「すっごい喉乾く」と訴えるも『どんどん飲みなさい』としか言われず。

昼食も7割ほどしか食べれず。

電車内でも本能的な口渇が止まらず、電車のトイレの水道水をずっと飲み続けた。

13時~17時までの飲水量約5リットル。

手足に水が溜まり、歩けなくなる。

それでも口渇が止まらず、17時に救急車を呼ぶ。

救急車内でも水を飲んでいた。

救急車内で1分程度の痙攣発作あり。

外来到着時、意識清明も認知症様症状続いており

医師に「入院って必要なんですか?」と言う。

血液検査データにて

・低Na血症/Na:121

・高アンモニア血症/NH3:239

・乳酸アシドーシス/Lac:12.8

・横紋筋融解症/CPK:40428

を認めた。

エコーにて胃内に水分貯留も膀胱内は虚脱しており、排尿は停止していた。

嘔吐も認めた。

発症当日朝の体重36.0kg→搬送時42.0kg

また6月1日にも痙攣発作あり。

てんかん重積発作として挿管されICUにて全身管理(輸液による電解質補正/膀胱留置カテーテルによる尿量測定/Aライン留置による継時的動脈圧測定/心電図モニター)を行った。

6月2日 19時33分に抜管し

脳波・CT・MRIでも異常を認めず

その後は意識清明、特記すべき精神症状も無く、一般病棟へ移動のち6/11に独歩退院した。

 

6/12 18時 同様の症状(胃泡排出不可感/口渇感)の再発あり。

飲水量3ℓ。

同院救急搬送。

血液データにてNa低値/Na:135

を認め、塩分摂取不足/水中毒疑いとの診断が下る。

 

指導として、塩分のこまめな摂取、飲水コントロール(上限約2500ml)

を行った。

 

 

【考えられる原因】

・塩分摂取不足

・飲水への脅迫感

 

【6/13からの生活改善】

・朝に味噌汁と梅干しを追加した。

・飲水量を200ml/h程度となるようにコントロールを行った。

・室内でできる有酸素運動・筋トレへ運動を変更し、炎天下でのウォーキングを控えるようにした。

 

本日の飲水量:8時~17時半時点で1500ml

塩分の摂取で、異常な口渇感は落ち着いている。

 

 

 

家族への病状説明では

高齢者ならとっくに死んでいた。

と説明があったらしい。

 

だがはっきりとした原因は救急医も内科医も分からないと言っていた。

生活習慣は整ってきていたのにかかわらず、次々出てくる精神症状の悪化は自分でも気になっていた。

 

少量の洗い物ですら、洗う順序が分からず15分かかる、大量の洗濯物ですら干す順番や干すべき場所が決められずパニックになる、明日の予定を自分で立てられずパニックになる、複数品のおかずを食べるのに困難さを感じる。

人と普通に会話ができない、SNSに興味がなくなる、LINEの返事もできない、集中力の欠如。

色が怖い。

 

など。

 

今思えば、もうその時から脱水症状による精神症状が始まっていたのではないかと思う。

でも動けてたし(実際に5月31日も5ℓの水を飲んだ後ですら、”動いて循環を良くすればいいのかな”と思って、水が溜まって動かない足を引きずってギリギリまで歩いていた。)、食事も欠かさず3食しっかり摂れていたし、浅眠だったが寝ていたし

 

何が問題なのか自分でも全然分からなかった。

症状を家族に具現化するのも難しくて家族に言えていなかった。

 

複合的なことが積み重なって、今回の重症熱中症を引き起こしたのではないかと思う。