動物愛護デーに皇太子殿下御降誕の御慶びにと齋藤駐米大使を通じ米國人道協會から日本人道會へ寄贈した「動物の扱ひ方」美本一千部は、同會から東京市内の小学校に贈られたが、同書には犬の飼ひ方を始め、猫、羊、蟲等の飼ひ方や疾病手當等が平易に書かれてゐる。
昭和9年

戦前の動物愛護教育では、諸外国の教材も用いられていたんですね。
日本人道會では、児童をはじめ畜犬取締にあたる警察官などに動物愛護教育を啓蒙していました。教育の場でも「オンヲ忘レルナ」といった哀犬物語が教科書に掲載されると共に、「犬のてがら」といった軍犬武勇伝も登場。
動物愛護運動は、やがて戦時体制下で軍用動物愛護へと変質していくのでした。