著者 法学士亀谷徳兵衛
発行 東京シェパード・ドッグ研究會 
年代 昭和6年

犬

日本のシェパード飼育本としては初期の部類に入ります。
内容はシェパードの歴史、飼育訓練法など基本的なもの。

感想としては、気持ちよく読める本ではありません。
芸能界へ売り込みをはかった亀谷さんの愛犬ドルフ号自慢とか、その辺はいいとして
「悪いときは叱らなければいけません」と称して
“著者がドルフ号に平手打ちを与へるところ”
”著者が鞭打ちを加へんとするところ”
という写真まで掲載してあります。
写っているのは、鞭を振り下ろそうとする亀谷さんと、怯えて地面にうずくまるドルフ。
己の売名行為で罪もない愛犬を悲しませる事に対し、この人は何とも思わなかったのでしょうか。
当時この本を読んで、愛犬に同じ「躾」をやってしまった人も居たかもしれません。

あまり紹介したくありませんが、戦前にはこういう本もあったという事で。