昨年札幌に生れたアイヌ犬保存會では、實際に狩猟に使用してる地方と相提携し、同種族の保存と改良に努力してるが、基本型を多分に存してる原産地の千歳村でさへも左の少数より残つてゐないので、同村の山崎友吉氏が宰領となり同會の支部設置の準備中である。
同村管内に於けるアイヌ犬の現在数は千歳村飼育者二六名、犬数三七頭、牡二三牝一四。
ネシコシ飼育者二名、犬数三頭、牡一牝二。
カマカ飼育者三名、犬数五頭、牡三牝二。

「アイヌ犬の現在数」より