昭憲皇太后の御誕生日である五月廿八日を期して、日本人道会では動物愛護會、東京聯合少年團、帝國児童教育會の後援で「動物愛護週間」を開催することゝなつた。
まづ二十八日二十九日の土曜、日曜には五千の少年團員と東洋家政女学校の女生徒等が宮城前に集合し、それより市内各所に散つて、可憐さうな馬や牛が苦しんでゐたら後押しをしてやつたり、水をくんでやつたりし、また交番や各学校などには、明治大帝の御製「水をさへみづから飼ひて武夫は手練れの駒をいつくしむらむ」を書いたポスターをはり、各大公使の自動車にも三角の愛護週間の旗をたてゝもらふことになつた。
更に二十九日の日曜は多摩川園で動物愛護宣傳の活動写真をやり、六月一日から七日まで三越六階で動物童畫、おもちや展覧會を開き、三十一日にはお茶の水博物館で映畫會、六月五日より毎日曜多摩川園で帝劇女優の動物愛護劇が催されるはずである。