水分は犬の體重の約六十四パーセントを占むるものなるが故に給水に不足を生すれば諸種の障害を生起し易く、體重の約十パーセントの水分を減するに至れば遂に斃死するを以て清澄良質の水を常に清潔なる水与器にて給与するを要す。


止むを得ず汚水を給与せざるべからざる場合に於ては、濾過若くは薬物を以て浄水し、要すれば消毒すべし。
薬物による浄水消毒法は通常明礬(水一立に対し對し約○・四瓦)及漂白粉(水一立に対し對し約五瓦)を用ふ。