「カシオコレクションA158WA-1JH」
俗に言うチープカシオだ。

ダサいとの声もあるがどうでもいい。私はこの時計をただひとえにカッコイイとしか思えない。ハミルトンのマーフが軽く霞む程に。

文字の配置、配色が絶妙。
同価格でELバックライト付きのモデルもあるが文字レイアウトがこちらの方が好きなのとTIMEXとの棲み分けをしたいからというのもある。
カッコイイ…。

薄い。この薄さ、軽さ、コンパクトさがたまらない。

この時計にここまでときめいてしまうのは
私が高校生の時に最初に買った腕時計、カシオトロンTRN-01がおそらくルーツになっている。

1997年頃だったか、復刻版だったと思う。
非常に気に入っていた。

しかし、高校を卒業し上京した時の学生寮の共同浴場で無くした。
というより明らかに盗られた。 

これがどっかの町の銭湯なら通報していたが、これから暮らす寮である。寮長にも迷惑かけたくないしとにかく事を荒立てたくない一心で泣き寝入りした…。

その時の面影がこのA158Wにはあるのだ。
この価格でこれが買えるのか

しかしこれはまずい。
「暗黒面には入りやすいのだ…。」
マスター・ヨーダの言葉がよぎる。

私は紛れもなくチープカシオという暗黒面、「魔境」の入口にたっている。