この記事は当時の私のDIDに対する
憧れや間違った印象を書いてます。
あえて当時の考えを書いてます。
苦手な方はページをそっと閉じてください。


DIDの存在を知ったのは、
YouTubeが先だったか、
haruさんの本が先だったか、
よく覚えてない。

初めの頃、私はDIDに憧れ、
というか羨ましいという
気持ちを持っていた。

自分の理解者、仲間が自分の中に
居るなんてなんて羨ましい事か。

自分自身がそうだとは
全然思っていなかった。

人格がいることすら知らなかった。
彼らは隠れていたのだ。
DIDの方のYouTubeを
いくつか見るにつれて、
悩み事などに既視感を感じるようになる。

それでも私は自分もDIDだとは
微塵も思っていなかった。

確かに急に自分とは思えない言動を取る
自分を離れたところで見ていたり、
家族から言われたりした事もあったが、
まさかDIDだとは思うまい。

ただの憧憬のような存在だった。


あの時が来るまでは。

そう、あの時。

2021年。
私の人生が大きく変わった年。

2021年の2月。
私は半年以上入院と4回入退院した。
その年はほぼ丸々病院で過ごした。

交代人格がずっと外に出ていて、
しかも日常生活が
まるで出来ない人格たちで、
人間以下の存在として過ごしていた。

食事はおろか、トイレも出来ない。
介護認定3級がおりるくらい、
意思の疎通も生活も出来なかった。

私の状態を近くで見ていた看護師さん達は、
私の人格がコロコロと変わるのを
知っていたけれど、
全然回診に来ない元主治医は、
私の様子を全く知らなかった。

だから、
DIDと言う病気は存在しない。
その本も全て嘘だよ。
と私に言った。

私はその言葉を受け入れるしかなかった。
でも、自分の様子は明らかにおかしい。
ずっと自分以外に自分を動かされている、
乗っ取られている感じがしていた。


2022年。
自力で何とかして退院し、
主治医の変更を申し出ようとしたとき、
運良く別の先生に変わる事になった。

その先生は良い先生だったけど、
解離性同一性障害までは辿りつかなかった。

2021年に介護認定はついたけど、
私は、それは必要ないくらい元に戻っていた。

当時の看護師さんに話を聞いたけど、
入院当時と全然違ってまるで別人。
印象が全く違う。
ここまで変わるものなのかと、
驚いていた。

日常生活を送れるくらい戻るとは
思ってなかったらしい。
それほど酷い状態だったと。

2022年は1回入院したけど、
それ以外は普通に過ごしていた。
2021年に比べたら劇的に良くなっていた。

でも、自分自身に対する違和感は
ますます大きくなっていった。

私は誰なのか?

その頃から
離人感を強く訴えるようになった。

昔は離人感という言葉を知らなくて、
自分の中の違和感を伝える術を
持ってなかった。

(全てYouTubeの動画から学んだ。
動画で発信してくださることが、
とてもありがたかった。)


新しい主治医に慣れてきた頃、
自分の違和感を話し始めたが、
診断がおりる前に別の先生に変わった。

2年の間に3人も主治医が変わった。
でも、それは私にとっていい出来事だった。

3人目の主治医が私の中の人格を
見つけてくれた。

そして、私は正式に
解離性同一性障害と診断された。

精神科に通い始めてから、
10年の歳月が経っていた。

昔からの違和感が全て解消された瞬間だった。

この全てというのは誇張ではない。
私がずっと感じていた、抱えていた違和感。
病状が全て説明がついた。

失われていたパズルのピースが
見つかった瞬間だった。

私の主治医は解離性障害の専門家ではない。
そもそも地方住みなので、
解離性障害の専門医はどこにもいない。

それから主治医の指導で、
ノートを付け始めた。

2021年の入院時は、
頭の中でしょっちゅう話しかけてきた声は
その頃は聞こえなくなっていたが、
その代わりにノートに明らかに違う
筆跡の記述を散見するようになっていた。

私たちは脳内会話はほぼ出来ないので、
ノートでのやり取りが中心になった。

書き込まない人格もいるので、
確実に報連相できている訳では無いが、
何とかやっている。

今は、ノート、スケジュール帳、
ホワイトボード、アプリを駆使して
予定を管理している。

あとは診察用に別のノートを作ってもいる。

中での交流は全く出来ない&
内界がないので、
人格達がどんな姿なのか分からないし、
考えもたまに心に浮かぶものや
ノートに書いてあるものしか分からない。

他の人格がいつ外に出ているのかも
分からないし、そもそも今出ている
私が誰なのかも分からない。

私たちは、1人の人間を演じているけど、
演じている自分が誰なのか、
分かっている人はほぼ居ないと思う。

自己の同一性がないのだと思う。

他のDIDの人とはかなり違う面があるなと
自分でも思うけれど、
解離性障害は、発症者が少ない、
まだまだ未知の病気だから十人十色だと思う。

こういうのが確実に解離性同一性障害と
言える症状はないと思う。

まあ、これは一個人の認識なので
合っているとは言えないが。


書いているうちに纏まらなくなってきた。

今まで書いてなかったあの年の事とか、
色々と書いたからもういいだろうか。

散々色々と書いた。
こんな雑文を最後まで読んでくれて
ありがとうございます。

結局何を書きたかったのか…

憧れはただの憧れ。
実際なってみると全然違うよって話かな?
なってみるとってのも変だな。
私は元々解離だったから…

解離を持ってる人がDIDに憧れてた話。
かな?