皆さま、こんにちは!

今日ご紹介するお菓子は、森八さくら餅です桜

道明寺と長命寺
さくら餅は、皆さまご存知の通り、関西を中心とする地域で親しまれている「道明寺」型と、関東を中心とする地域で親しまれている「長命寺」型の2種類があります。
上の写真の左が道明寺で、右が長命寺です。

2つともお寺の名前がついていますが、これはそれぞれがお寺に由来する歴史を持つためです。

2種類についてご説明すると…
2種類の全国の分布は下の図の通りです。
(画像はお借りしています)

道明寺
道明寺桜餅の歴史は1000年以上前にさかのぼります。
大阪の真言宗のお寺「道明寺」で保存食として食されていた「道明寺糒(ほしい)」が元となったと言われています。

道明寺粉(蒸したもち米を乾燥させて適当な大きさに粗挽きしたもの)を再び蒸した皮であんこを包んで作られています。

そして、塩漬けした桜の葉に包まれていることが多いです。

みずみずしくもちもちとした道明寺粉の皮の食感が特徴的です。

大阪が発祥なので関西はもちろんのこと、関東と一部の地域をのぞいた全国の多くの地域で親しまれています。

詳しくは、以前道明寺の桜餅をご紹介した↓の記事をご覧くださいニコニコ
【道明寺桜餅】仙太郎「桜餅」の記事

長命寺
一方、長命寺桜餅の歴史は約300年前までさかのぼります。

江戸の向島の天台宗のお寺「長命寺」の門前町で売られていたものが元となっていると言われています。

小麦粉で作られた皮でクレープのようにあんこを包んで作られています。
道明寺桜餅と同じく、塩漬けした桜の葉で包まれていることが多いです。

発祥の地である東京を中心とする関東地方(山梨県と神奈川県を除く)と、秋田県と島根県で親しまれています。

何故飛び地のように秋田県と島根県が…⁈と不思議に思い、調べてみました。

〈秋田県〉
秋田県の菓子職人は東京とのつながりが強く、2世代前くらいまでは、京都ではなく東京で修行して秋田県に戻りお店を開く菓子職人が多かったそうです。
このような背景で、秋田県の桜餅は関東型の長命寺桜餅となったのですね。

〈島根県〉
江戸時代の松江藩(現在の島根県)の元家老の有沢宗閑(ありさわそうかん)が松江藩の御用菓子司であった面高屋(おもだかや)に江戸風の桜餅を作らせたことから、島根県では長命寺桜餅が親しまれるようになったそうです。

このような、和菓子の持つそれぞれの地域の歴史も面白く魅力的だなと感じています。

森八「さくら餅」感想
森八は石川県に本店を構える和菓子屋さんです。
石川県では道明寺桜餅と長命寺桜餅のどちらも親しまれているようですが、森八のさくら餅は長命寺桜餅です。
森八のさくらちゃんは、このように薄い桜色のビニール袋で個別包装されています。
形としては、小麦粉で作られた皮でクレープのようにあんこを包んだ一般的な長命寺桜餅の形をしています。

あんこはなめらかな舌ざわりのこしあんで、上品な甘さです。
小麦粉の皮ももちもちとしていて、食べ応えがあります。
塩漬けの桜の葉の塩気と、あんこの上品な甘さがお互いの味を引き立てていて、美味しく味わえます。

私の住む神奈川県は今週末、新型コロナの感染拡大を防ぐために外出自粛要請が出ているので、お花見を今週末にすることはできませんが、桜餅を食べて、少しでも季節を楽しみたいと思います。

◆和菓子屋さん情報◆
店名 : 森八
◆和菓子屋さん情報◆
創業 : 1625年
本店住所 : 石川県金沢市大手町10-15
TEL : 076-262-6251
営業時間 : 9:00-18:30(1.2月のみ9:00-18:00)
ホームページ : https://www.morihachi.co.jp
オンラインショップ : https://morihachi-shop.com/smp/index.html

以上、森八のさくら餅のご紹介でした!
ご拝読ありがとうございますニコニコ

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