今回ご紹介するのは、豊島屋の鳩ごよみ🕊です
豊島屋さんといえば、鎌倉のお土産として全国的に有名な、あの「鳩サブレー」のお店です
豊島屋さんは鳩サブレーの他にも、たくさんの素敵な和菓子を作られているので、そのうちの1つをご紹介します
「鳩ごよみ」の特徴
鳩ごよみは、麩焼きのおせんべいに、名前の通り鳩が1年12ヶ月各々の月の風物詩を楽しむ図柄が焼印で描かれていて、四季折々の味がそれぞれ和三盆糖・黒糖・きな粉・メープルシュガー・醤油・米味噌・味噌・梅肉・生姜・ごま・抹茶・柚子粉末等のすり蜜で裏面にひかれ表現されています
図柄の詳細は以下の通りです
1月 :お正月の羽根つき
2月 :節分の豆まき
3月 :桃の節句のお雛様
4月 :お花見
5月 :端午の節句の鯉のぼり
6月 :梅雨
7月 :七夕
8月 :打ち上げ花火
9月 :やぶさめ
10月: お能
11月:七五三
12月:大晦日の除夜の鐘
写真の通り、可愛らしいユーモアのある図柄で、活き活きと四季を楽しむ鳩さんの姿に思わずほっこりしてしまいますね
お味も、ほんのりとした甘さとさっぱりとした食感で、ついつい何枚も食べてしまいそうになります
写真は11月の七五三です
なぜ鳩なのか⁈
豊島屋には、有名な鳩サブレーや今回ご紹介した鳩ごよみの他にも、鳩をモチーフにしたお菓子(落雁の小鳩豆楽など)がありますが、なぜ鳩なのでしょう⁈
それは鎌倉の有名な神社⛩鶴岡八幡宮が鳩を大切にしているからとのこと!
(鶴岡八幡宮は例年初詣客数が全国トップクラスです)
確かに、本殿の前にある「八幡宮」の文字の「八」は鳩をモチーフにしています。
(下の写真参照)
このように鳩を大切にしているからか、神社の境内にもたくさんの本物の鳩がいて、平和な雰囲気を作り出しています
なぜ八幡宮が鳩を大切にしているのか⁈というと、八幡宮は鎌倉をはじめ全国各地に点在していますが、これらの八幡宮を移動させる際に鳩が道案内をした…という伝説から大切にするようになったようです。
また、鳩は戦で勝運を呼ぶ鳥として鎌倉時代の武将に崇められていたこともあるそうです
ちなみに、豊島屋のウェブサイトのアドレスが「hato.co.jp」なのが可愛いです
鎌倉をモチーフにした和菓子
本店を鎌倉に置き、長い間鎌倉の和菓子屋として愛されてきた豊島屋は、鎌倉をモチーフにしたお菓子をいくつも販売しています
鳩をモチーフにした鳩サブレーや鳩ごよみなどもそうだといえますが、他には…
☆銭洗いの泉
洞窟の中の泉でお金を洗うと、そのお金が何倍にも増えるという伝説のある「銭洗弁天」にちなんだお菓子で、お菓子の形が昔のお金の形になっています。
☆鎌倉五山
鎌倉幕府が「鎌倉五山」として保護し、今も鎌倉を代表する寺院・観光名所として有名な5つのお寺…建長寺、円覚寺、寿福寺、浄智寺、浄妙寺をモチーフとしたお菓子です。
お寺の鐘の形をしていて、柿・味噌・ごま・梅・黒糖の5種類の味のあんこが入っています。
☆段葛(だんかずら)
鶴岡八幡宮の二の鳥居から三の鳥居へと続く道の真ん中に、一段小高い参道があり、これを「段葛」といいます。
鎌倉に幕府を開いた源頼朝が妻の北条政子の安産祈祷のために築いたと伝えられていますが、その段葛を模した和菓子です。
この他にもいくつも鎌倉をモチーフにした和菓子があるので、鎌倉のお土産選びに迷ってしまいそうです!
豊島屋と鎌倉の海岸の命名権
このように、豊島屋は鎌倉をとても大切にしています
そのことを表す逸話の1つとして、次のものがあります。
2014年5月、鎌倉市が財政難から命名権を売りに出していた鎌倉市の海岸三ヶ所(由比ヶ浜、材木座、腰越)の命名権を豊島屋が購入し、名前をそれぞれそのまま残し、「由比ヶ浜海水浴場」「材木座海水浴場」「腰越海水浴場」とする、と発表したのです
年間1200万円を支払い10年契約で命名権を獲得したのだから、それこそ「鳩サブレー海岸」とすることだってできたのに、そうせずに長い歴史の中で慣れ親しまれてきた名前をそのまま残したのです。
豊島屋が海岸の名前を募集した際、そのまま残すという意見が最も多く、その意見が尊重されたようです。
この逸話を知り、豊島屋の、鎌倉の持つ長い歴史と文化を愛し尊重する心意気に感動し、とても素敵な和菓子屋さんだなと敬愛するようになりました
以上、豊島屋の鳩ごよみのご紹介でした!
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