派遣切り、ついに8万5千人にふくらむ雇用クラッシュに(保坂展人のどこどこ日 | 愛を以って和と成し、和を以って尊しと成す。

派遣切り、ついに8万5千人にふくらむ雇用クラッシュに(保坂展人のどこどこ日

派遣切り、ついに8万5千人にふくらむ雇用クラッシュに(保坂展人のどこどこ日


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<table width="600"><tr><td width="15"></td><td>厚生労働省は、10月から来年3
月までの製造業などで働いてきた派遣・請負労働者の「雇止め」「中途解約」な
どの失業が8万5千人になる見通しだと発表した。社民党の福島みずほ党首の要求
のもとに、前回は3万人と発表した時点でも大騒ぎになったが、わずか1カ月足ら
ずで5万5千人も増加したことになる。政府の雇用対策も後手後手にまわり、大手
企業が自由自在に雇用カットすることに有効な歯止めがかけられないままに失業
し、住居を失う人たちが急増している。11月の段階では「社会問題」として語ら
れたが、これはすでに「天災」ならぬ制度変更による「人災」だが、「災害」で
あり、その犠牲となった人々は「被災者」として社会的に支援しなければならな
い存在になった。同時に、大量解雇に歯止めをかける政策を発動しないと、さら
に失業者群は膨張していき中小企業や、大手企業の正社員まで解雇が連鎖してい
く「雇用クラッシュ」となる。

[新聞記事引用]

失業者8万5千人に拡大 11月調査から大幅増

 世界的な景気悪化の影響で、今年10月から来年3月までの間に失業したか、
失業が決まっている派遣社員ら非正規労働者が8万5012人に達したことが2
6日、厚生労働省の全国調査で分かった。11月の前回調査から約5万5000
人も増え、期間満了に伴う「雇い止め」など企業の雇用調整が急速に進んでいる
実態が明らかになった。(<a
href="
http://www.47news.jp/CN/200812/CN2008122601000041.html ">47
ニュース</a>)

そして、ついに私たちの要求に答えて舛添厚生労働大臣は、雇用促進住宅の廃止
対象住宅3万戸を開放することを決定。12月5日に衆議院予算委員会で、ダメ押し
的に要求してから20日間で厚生労働省も「新規入居お断り」の札を一時降ろすこ
とになった。実はこの時の予算委員会のやりとりに絡んで、私の指摘したことが
大きなニュースになっている。

12月5日、衆議院予算委員会のテレビ中継入りの麻生総理との質疑で、大分キヤノ
ンの求人票に「労働組合は加入対象となりません」と記載されていることを質し
た。手製のパネルを作成し、ハローワークがこのような求人票を作成すること自
体問題だと指摘をすると、舛添厚生労働大臣は「不適切な記載として、ただちに
大分労働局に対して指示をして削除させた」と答弁した。その「不適切な記載」
を発見し質問した私としては、いささか奇異な記事が今朝の日本経済新聞社会面
トップに掲載された。

[記事より引用開始]

大分キヤノンの求人に不適切記載 厚労省「ハローワークに問題」

 キヤノン子会社「大分キヤノン」(大分県国東市)が今月、公共職業安定所(
ハローワーク)で公開した期間社員の求人票に、労働組合に入らないことが雇用
条件と、求職者が誤解する恐れのある記載があったことが25日、分かった。記載
は同社とハローワークが協議して決めたもので、厚生労働省が「不適切」として
大分労働局に指導し、削除させた。

 同省職業安定局は「詳しい経緯は調査中だが、ハローワークは本来こうした記
載がないよう指導する立場にあり、対応に問題があった」と話している。労働局
に対するこうした指導は異例で、雇用を巡る不安が広がる中、ハローワークや企
業の配慮を欠いた対応に批判の声が上がりそうだ。(<a
href="
http://www.nikkei.co.jp/news/shakai/20081226AT1G2504Z25122008.html ">
日本経済新聞</a>)

[引用終了]

予算委員会で私が質問した時点でテレビ中継されているので、「労働組合に入ら
ないことが雇用条件と、求職者が誤解する恐れのある記載があったことが25 日、
分かった」と、あたかも「新たなニュース」として把握したように書いているの
はなぜなのかと疑問に思う。新聞ジャーナリズムであれば、情報の出所を示して
しかるべきだろう。しかも、私たちはこの「大分キヤノン問題」で12月22日に大
分労働局職業安定部長やこの求人票を受け付けた別府公共職業安定所長にも詳し
く事情を聞いている。今日の日本経済新聞を見ると、「キヤノン広報部は『記載
はハローワーク側の配慮で加えられた。当社が組合活動を制限しているとの誤解
を与えたとすれば残念だ」と話している」とコメントを掲載し、ハローワークの
「配慮」の結果、迷惑を受けているが如き印象さえ持つ内容となっている。

今日の5時過ぎに、厚生労働省の職業安定局首席職業指導官にこのキヤノンのコメ
ント通りなのかを確認すると、「事実と違います」ということだった。私たちの
手元にも、別府公共職業安定所長とのやりとりが残っている。

(大分労働局の答弁・別府公共職業安定局長)

求人票の経緯について

11月下旬に会社(キヤノン)の方から相談がございまして、「会社には労働組合
があるのだけれど、期間社員は会社の組合の組合には入っていない、と言うよう
な現状の中で、求人票の中には、労働組合有りと記載してあるので、応募者から
、面接の時に質問を受けることがある。誤解や混乱を生むことになるよりも、求
人票に表示できないか」と言ったようなご相談がありまして、、、

保坂 相談があったの?

所長 はい。で、うちの方も…記載したわけです。私も出来るだけ、求職者の方
に分かりやすいように、詳しく書いて下さいと、今まで指導してきたところでご
ざいますけれども、結果的に求職者の方に誤解を与えたことになって、ご迷惑を
掛けま
した。12月14日に削除したところです。ご迷惑をお掛けして申し訳ありません。

保坂 職業安定所、ハローワークの方で勝手に書いたと言うことは?

所長 そういうことはございません。(キヤノンから)相談があって、いろいろ
細かいことを書いておりますので、どこの欄に書こうかなというようなことを相
談しまして、ここに書いた形になったわけです。うちの方だけで書いたというこ
ととは理解しておりません。

[ヒアリングメモ終わり]

企業も職業安定所も「憲法」も「労働組合法」もすべて眼中にないという実態が
あらわになった。今日は、厚生労働省に対して改めて大分キヤノンに「記載を削
除」した経緯と理由、さらにはこの求人票を見て就業している労働者に対して、
「誤った表記をして求人票を出したことに対してのていねいな訂正と正しい説明
」をするように要求した。この件は、今日で「仕事納め」というわけにはいかな
い。年末ぎりぎりまで追及していく。