室蘭にも雇用寒波、自動車関連正社員解雇の動きも(室蘭民報) | 愛を以って和と成し、和を以って尊しと成す。

室蘭にも雇用寒波、自動車関連正社員解雇の動きも(室蘭民報)

室蘭にも雇用寒波、自動車関連正社員解雇の動きも(室蘭民報)


http://www.muromin.mnw.jp/murominn-web/back/2008/12/25/20081225m_03.html

 景気低迷に伴う企業の受注減や事業縮小に伴い、室蘭地方でも雇用環境が悪化
している。自動車関連産業を中心に、正社員を解雇する動きも出始めた。公共職
業安定所では年明け以降、採用に協力できる企業を集めた緊急の面接会を開催す
るなど、雇用の維持に向けた取り組みに力を入れる。

 室蘭公共職業安定所が24日発表した11月の有効求人倍率は前年同月比0・
28ポイント減の0・60倍。7月以降5カ月連続で前年同月を下回った。全道
平均0・43倍と比べ高水準にあるが、求人は同1割程度減少する一方で、新規
求職者は9月から3カ月連続で増加する傾向にある。

 同職安によると、求人は、新規求人が771人。前年同月比30・9%減、前
月比25・7%減で、ほぼすべての業種で減少した。求職者は915人で前年同
月比4・0%、35人増加。在職者が就職活動する傾向が続いている。

 事業所の都合で退職した人のうち雇用保険の被保険者数は87人で、前年同月
比47人増えた。自動車関連の器具製造1社で5人、自動車部品製造を手掛ける
サービス業1社で17人、小売業1社で5人など、まとまった正社員を解雇する
動きが目立っている。

 来春の高校卒業予定者の求職・就職状況は、企業から内定などを獲得した生徒
の割合を示す就職決定率は、対前年比3・3ポイント減の70・9%。未就職者
数は前年同月比14人多い142人で、10・9%増えている。

 全体の求人数は949人で対前年比5・6%減った。うち管内求人は565人
、11・2%と2ケタ減。これに対し就職希望者は488人、同1・6%減少し
た。

 雇用状況の悪化を受けて同職安では来年2月以降、採用に余力のある企業に協
力を仰ぎ、一般、学卒それぞれを対象にした緊急の採用面接会を計画している。
さらに中小企業の休業手当の8割を負担する雇用調整助成金の活用を企業に促す
など対策を講じる。記者会見で新居茂樹所長は「12月に入り情勢はさらに悪化
している。中小企業への助成、面接会などで雇用環境を守りたい」と話した。

(野村英史)