白衣の歴史を知る | ユニフォームに注目☆

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さまざまな職種のユニフォームの歴史や特徴に迫る!

白衣は、看護師を象徴する衣類として知られます。
ナース服の愛称を持つ白衣の歴史は、中世の頃からと言われています。教会で仕える修道女が身にまといながら、疾病に見舞われた方の看護に従事していたのが起源とのことです。丈が長いデザインとなっている理由にも、シスターが身につけていた修道服の影響を受けている部分が大きいのです。日本でも看護に携わる方が増えるに従い、白衣の需要は高まっていきます。200年以上前に伝わった白衣は、当時は白いエプロンを着用することで代用されていました。



現代の白衣の原型である、ワンピースタイプのものは、日中戦争が始まった頃に導入されるようになりました。看護救護員として現地に派遣された看護師の制服として白衣が採用されたのです。戦後は白衣には機能性だけではなく、ファッション性が求められ、スクラブと呼ばれる様々な色合いを備えた、半袖タイプのものが登場してきました。



清潔感を保ちながら従事するためには、気安く洗える素材であることも必要です。医療行為に従事している際に、衣類に汚れが染み付いてしまったとしても、頑丈な素材で作られた白衣であれば、気にせず洗い落とすことが可能となるからです。スクラブには、ファッション性のほかに着回しが効く工夫も施されています。当初は、長丈のワンピースが主流だった白衣も、時代の変遷に従い、スクラブのようなファッション性が重視されていきます。スクラブの下にパンツを履くなど、医療現場を支える人たちの服装にも変化が見られます。