出産....
それは女性にとって人生の大きなイベントであり、ひとりの人間が生まれる人知を越えた営みでもある。日本での出産の平均年齢は28歳と言われている。


そもそも5歳とはまだ幼稚園児。なぜそんな子が子供なんか産めるのか....。


1939年、ペルーのポーランジェといわれる小さな村に住む5歳のリナ・メディナちゃんのお腹が徐々に非常に大きくなった。

当初、親は腫瘍ではないかと疑い、町の病院で診察してもらったところ妊娠7ヶ月であることを医師から診断された。

その時の医者は信じられない事態に驚き、首都のリマにある総合病院に連れていった。そこで専門家による精密検査が行われたが、結果は覆らなかった。


診断から1ヶ月後の5月14日、帝王切開において男児を出産。それは体があまりにも小さいため自然分娩が出来ないからである。その出産に立ち会った医者は学会誌において「生後8か月で初経、4歳で乳房が成長し、妊娠後に骨盤が広がったことが確認できた」と説明している。

父親は性的虐待の疑いで一度逮捕されたが、証拠不十分で釈放されている。生物学上の父親が特定されない極めて稀な例だった。

息子はその後、健康に成長したが1979年に40歳で亡くなっている。リナはその後、出産に協力してくれたある医者のもとで秘書として働いた。その後、結婚して2人目の子供を産んだ。今はリマの貧困層が住む地帯で生活しているらしいが生存が確認できない。2002年にロイターがインタビューを希望したが拒否されている。