白い巨塔とは
山崎豊子の代表作で医学界のタブーや腐敗した医学制度に関して鋭く追求した社会派小説である。2度ドラマとしてフジテレビで放送され、いずれも視聴率30%超えを果たした。
死んで視聴率が上がった....?
1978年、フジテレビで田宮二郎主演で放送された「白い巨塔」。
主人公の年齢と田宮の年齢がほぼ同じだったということもあり彼の出演意思は強かった。
ドラマでは堅実な医師を演じる一方、彼は躁鬱病を患っており、異常にテンションが高かったり、監督が撮影を中断すると激怒してセットの裏に隠れたりするなどおかしな行動が目立っていた。
半年間の大河ドラマ形式でスタートしたドラマだったが視聴率は振るわず、裏番組に大きく差をあけられた。
そして放送中に悲劇が起こる。
1978年12月28日、彼は突如自宅で自殺を遂げてしまう。猟銃を用いて足で引き金を引いて死んだ。遺書も見つかっており、自宅にかけつけた警察が自殺と断定した。
そのニュースは世間に大きな衝撃を与え、放送を2回残した「白い巨塔」に注目。フジテレビは通常通りドラマを放送し、視聴率は最後の2回で前回の2倍以上になった。
12月16日 13.0%
12月23日 13.2%
(12月28日、田宮二郎猟銃自殺)
12月30日 26.3%
1月6日 31.4%
確かに主人公が死んで視聴率は上がった。
2004年にフジテレビ開局45周年記念ドラマとして主演唐沢寿明でリメイクされ、 江口洋介、黒木瞳、池内淳子、西田敏行、石坂浩二など豪華な俳優陣が出演し、重厚なドラマとして高く評価された。最終回は関東地区で32.1%を記録するなどテレビドラマ界に名を刻んだ。