世の中にはマニアックなガキがいる。
そう、みんなが知らないであろうことに関して探求しその道を極めるガキだ。
体は小さいながら考えていることは大人よりも大きいものだ。
- 歌謡曲を極めるガキ -
歌謡曲、それは昔流行った曲や演歌のことであり俗に言う「なんか知らんけどコレ歌えるわ」的なものである。オバサン世代なら誰もがおニャン子クラブの歌を歌えたり、北酒場やさざんかの宿を歌詞を見ずに歌えたりする。
そんな歌謡曲はとうの昔にマスターし、さらに奥に進んだ歌謡曲を聞きあさるガキがいる。
そんなマニアックガキは中学生の男子。
中学生なら三代目とか韓流とかをカラオケで歌っていたりするのだが彼はそんな曲には目もくれない。
彼は泰葉の「フライデーチャイナタウン」を聞いているらしい。彼いわく「こういう曲大好きなんです」。
そもそも泰葉自体オバサンでもちょっと考えないと出てこない人物。それもそのはず初代林家三平の娘で、似ている名前の人で藤井隆の嫁の乙葉がいるからごっちゃになっている。
中学生で普通に音楽を聞いていても「泰葉」には行き着かない。僕自身も中学時代に昔の曲から最新曲まで音楽を聞きあさっていたが泰葉には行き着かなかった。どういうルートで行き着くのか全くわからない。
彼は岩崎宏美や麻丘めぐみの曲を親が歌っているのを見て「昔の曲」にのめり込んだそう。
麻丘めぐみなんて「私の私の彼は~ひだりきき~」ぐらいしかヒット曲が思い付かないし、岩崎宏美はコロッケのネタで知ったようなもので親から知ったものではない。
彼は「同級生と音楽の話が噛み合わない」らしい。
そりゃそうだろう。噛み合うわけがない。
正直、こんな曲を知っているのはスナックで歌ってるオジサンオバサンぐらいで40代以下はあんまり知らないだろう。まして中学生なんてもっと知らないから当たり前だ。
バリバリの歌謡曲の話を同級生がしてきたら「コイツ古くさいな」とか「お前オッサンかよ」ってなるだろうな。
別に否定するわけではないけど程よい古臭さが良かったりする。ブルーハーツとかレベッカとかチェッカーズとか。さすがに麻丘めぐみは古すぎる。
どうしても歌謡曲の良さを知ってもらいたかったら放送部にでも入って昼休みにでも流すことを提案します。