大谷翔平選手が来年度の小学校で使用される新しい教科書に取り上げられるという。
WBCで投打に活躍した大谷翔平選手や侍ジャパンを大勢の子供たちが見て
「ボクも将来野球で活躍したい」
と胸を躍らせるのは当然の事だろう。
昔は野球選手といえば、野球バカみたいに勉強そっちのけで朝から晩まで野球漬けにならないと少年野球でもヒーローになれないし、甲子園にも出られないし、プロ野球選手にだってなれなかったはずだ。
来年の算数の教科書の「かずをさがそう」のページでは、
背番号から数字に親しむ工夫や、
「野球選手になった今でも、算数をよく使っています」
という、大谷選手のメッセージなどが紹介されているらしいから、
小学生は勉強に意欲的に取り組むはずだ。
また、大谷選手の高校1年生当時のマンダラチャートでは、中央に
「ドラフトで8球団から1位指名を受ける」
という夢を書き、それを達成するために必要な八つの要素を具体化した項目が記されていた。
努力して夢をかなえている大谷選手は29歳。
生きる身近な憧れの存在。

私の古里の小中学校はすでに少子化で廃校になっている。
小学校の校庭は高齢者ご用達のゲートボール場に化し
校庭の端の二宮金次郎像は背中の薪(まき)は誰かに叩き落され
昭和レトロの哀愁ただようオブジェとなって残っていた。

今の子供は
「薪を背負って読書しながら歩く勤勉・勤労少年の二宮金次郎」
は知らないんじゃないの?
(私の孫は知らなかった)
「勤勉な二宮金次郎みたいに努力しなさい」
というより
「努力して大谷選手のように夢をつかみなさい」
という方が現実的だよね。
方丈記の冒頭、
「ゆく川の流れは絶えずして、しかも、もとの水にあらず」
とか
平家物語の冒頭、
「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響あり」
を想い出して時代の流れを実感してしまった。