凛くん8歳3か月現在

我が家の家族の愛犬は「琉球犬」。
これが4頭も室内飼い。

日本犬というと秋田犬、甲斐犬、紀州犬、柴犬、四国犬、北海道犬の6犬種が

「和犬」と呼ばれ文部科学省により国の天然記念物として指定されています。

「琉球犬」は沖縄県の天然記念物に指定された犬。

同じ天然記念物でも国と県の違いは、犬の統計数値の報告義務の差です。
国は詳細な報告義務があり「保存会」の事務局が機能する必要があります。

沖縄県の「琉球犬保存会」は、獣医の新垣義雄先生が

1990年に立ち上げ初代会長に就任。
2代目から活動が休止されているため「和犬」に昇格させられませんでした。

新垣先生は種の保存に奔走され1995年に沖縄県指定文化財に指定されました。

「琉球犬」と「北海道犬(アイヌ犬)」だけは縄文時代から日本に住んでいる犬で「縄文犬」。
秋田犬や柴犬など本州や四国、九州の犬は弥生時代に朝鮮半島経由で日本に入ってきて居付いた犬で「弥生犬」。

「琉球犬」はジャワ原産の犬種で、ジャワから陸上、海上を北上し琉球から薩摩まで到達した日本で最も古い犬です。
ベトナムやタイ、フィリピンにいる在来犬は「琉球犬」と同じ犬種で、沖縄に定着した犬が「琉球犬」で、
沖縄にだけいる犬種ではありません。

東京上野の西郷隆盛像では犬を連れていますが、これは「薩摩犬」。
鹿児島県の甑島(こしきじま)列島原産の犬種、甑山犬(こしきやまいぬ)が先祖で
甑山犬は「琉球犬」と同じ犬種です。
甑山に定着したので「甑山犬」というわけです。

薩摩犬や甑山犬は絶滅したといわれていますが「琉球犬」の絶滅も遠からずやってきます。
新垣先生は2019年8月に79歳で亡くなられましたが、琉球犬保存会が活動休止状態なので
「琉球犬」の原種の保証は現存する高齢の保存会メンバーが亡くなれば、
以降の「琉球犬」は原種なのか雑種なのかの見分けは困難になります。

県が年間1000万円でも500万円でも補助してくれれば「種の保存」も出来たのに。
毎年新年度前に掘って埋めるだけのムダな道路工事を少しだけ抑えれば予算化出来たはず。

新垣先生は一時150頭くらいの「琉球犬」を自宅で飼い、
沖縄本島南部の与那原(よなばる)町の自宅を抵当に入れて銀行から借り入れしたり
犬の日々の食べ物を確保するため豆腐工場、沖縄そば工場、沖縄そば店のソーキ(ダシ用豚骨ガラ)、コンビニの廃棄弁当など毎日朝から夕方まで奔走されていました。

私の家族の「琉球犬」は新垣先生から頂いた犬なので原種です。
年長の凛(りん)くんは2015年1月1日生まれですが、
この父犬は沖縄での猪猟の名犬、祖父犬はレジェンドです。

祖父犬は生涯3000頭の猪を獲りました(7割はウリボー)。

凛くんも沖縄では散歩中に出くわした猪を年間100頭は獲りました。
凛くんの武勇伝はまた後日披露します。

沖縄で産まれ育った「琉球犬」を三重県まで連れてきたので、こっちの冬の寒さでは震え上がり
冬は薪ストーブやエアコン、電気敷毛布などを多用しています。
というのは室内飼いをしているからです。

沖縄では一般に中型犬、大型犬は外飼いだと10歳までなかなか生きられません。
蚊が多くフィラリアになる犬が多いです。

そのため室内飼いを選択しましたが、新垣先生からは
「猟犬の琉球犬を室内で飼うなんて聞いたことがないよ」
と言われましたが、凛くんの前はラブラドールレトリバーを室内飼いしていたので苦ではありません。

私は新垣先生から保存会事務局を打診されたのですが、当時は仕事が忙しく引き受けられませんでした。
そのため「琉球犬」のブログ作成を引き受け、下記のブログを私が作成しました。
「琉球犬」に興味がある方はご覧ください。

「生きた文化遺産“琉球犬”ブログ」縄文時代の古い犬の形質を残す“琉球犬”について、種の保存や増殖に永く携わってきた獣医の立場から発信する本家本元の“琉球犬”ブログです。
http://okinawa-dog.seesaa.net/archives/20060123-1.html

記事は2006年1月~3月までですが、
ブログ内容は新垣先生からお預かりした新聞記事や専門誌などの資料に基づき、
記事内容は新垣先生に許可を得て載せ、私の私見や見解は一切入れていません。

ブログにある問い合わせメールアドは私に届くようになっていて
私が新垣先生に連絡して回答していました。
現在はそのメルアドは使っていません。

なお、2011年3月10日、最後の記事「落胆させる記事」は
「都市伝説」内での誹謗中傷記事で、私が抗議し、後日ライターから謝罪があり消去されました。