じーちゃんがケアハウスに行く
すると家の前の植栽が連日の暑さと少雨で
枯れ始めているのに気が付いた。
僕に電話がかかってくる。
「ああわかって。やっておくよ」
水と言えば
アカベーが死んでからそのままにしてあった水槽を
いつまでもそのままにしておくことはできない。
そこで水を捨てる事にした。
大変な思いをしていつも換えていたよな。
でもやるたびに楽な方法を思いついて
当初のころよりはかなり金魚の水替え名人になっていた。
今回もいつも水槽を手でこすってもを落としていたが
水を全部捨てた後で水槽の内側をトイレットペーパーで拭えば
楽に掃除ができる事に気が付く。
水槽の内側を手でこするなんて
みんなもっとうまいやり方をしているだろうけどね
小学生の息子君に
生き物を飼う姿勢を見せておくために
飼い始めて期待通りに長生きしてくれた。
面倒くさいとかお前がやれよとか
そんなことは絶対言わない事にしていた。
いつも楽しそうにせっせとね。
猫を飼っているのもそんな感じだ。
2匹の猫はそれぞれ個性があって
思いやりを持って育ててやらなきゃならない。
人間と同じようにその意思を尊重してやって
そういうふうに育ててやれば
まるで家族の一員のように生活を送るようになるんだと。
へえ、猫ってそんなことまでするんだ!
そういう言葉を何度か聞いた事がある。
やっぱり飼った事の無い人にはわからないよね。
でも次に金魚を飼うかは問題だ。
アカベーみたいに長生きだと僕より長く生きるかもしれない。
息子君もさすがに家から出るかもしれないし
誰も世話する人がいなくなる。
そして水替えもさらに大変になるだろう。
それにこっちが必死に世話をしてやっても
いつも同じ表情だから
何のための苦行かなと思う事もしばしば。
ま、生命の尊さを息子君に身をもって教えるためだったんだけどね。