盆踊りは毎年飲み物の注文を受ける
一昨年はちゃんと冷やしてあげたのに
冷えた飲料を盆踊り会場に運んで
氷を買って来るまでの間
ぬるくなってしまって
気の毒だった。
昨年はその反省で
アイスの冷蔵庫で氷を大量に作ってやったら
自治会の人はすごく喜んでいて
氷を買って来るまでのつなぎの時間も
間断なく飲み物を冷やすことができて
大成功だったとみんな喜んでいた。
そんな事をしても無駄だとか
じいちゃんは言ってたっけ。
高齢化で経営が思わしくなくなった近所の店が
御主人の健康寿命が思わしくなくて
もう腰が痛くて重たい荷物は運べないと
自分のところで受けた注文を
さばけないからとよその店にやるくらいなら
お宅に上げるともってきてくれた
少子化で後継者もいない。
後継ぎ問題に直面していた。
温暖化で猛暑の中
行われる盆踊りでは
冷たい飲み物が大会の成功には
欠かせない。
失敗してはいけないと3日前から
普通の飲料を冷蔵庫から出して棚も取り外して
盆踊り飲料冷却モードにした。
氷は1週間前からアイスのアイスストッカーで
1日少しずつ作っておいた。
心配なのは今日の天気。
午後は大気が不安定だという。
雨が降らなきゃいいが。
伝票の作成をパソコンでやったらいいと
妹おばちゃんの旦那が教えてくれるという。
義兄のプライドもへったくれもない
教えてもらう事にした。
中小企業の経営者の息子だけあって
価格の決め方がきめ細かい。
僕はじいちゃんのやり方に合わせて感覚で
やって来ただけだから新鮮だった。
お兄ちゃんは負け組だようちは勝ち組と
妹おばちゃんが言ったことがある。
そのままでいてくれればいいのに
人出不足で会社の経営が思わしくなくなって
うちに転がり込んできた。
こうやって値段は決めるんですよ
いろいろ経費が掛かっているでしょ
それを適当なやり方で加算しないと
労働時間に見合った最低賃金も加算するんだよ
どんぶり勘定じゃだめだよという
自分の労働時間の最低賃金か
そう言われればそうだけど
そんな事杓子定規にやっていたら
適当な値段に収まらないと僕が言う。
最低賃金を実働時間に上乗せするなんて
無理だろと言うと
まあ近所の自治会は
そうなのかなあと呆れていた。
昨日の夜中までかかって伝票を作成したけど
出来上がったのをレジの上に置いておいたら
それを見た旦那から手直ししたほうがいいという
電話を受けた。
今から直しに行く。
置きっぱなしにするんじゃなかった。