地下室に入れられた本棚や藤の長椅子
漆黒の和室用のターブルなどを
環境センターに捨てに行った。
じいちゃんにこっそりだ。
そして捨ててから2500円の廃棄料を
じいちゃんに請求する。
するとじいちゃん捨てる必要ねえと
怒っていた。
そして、捨てるならどうしてうちで売っている
粗大ゴミ収集券を使わなかったんだと
言い出した。
僕は「こっそり捨てる必要があったからだ」と言う
「お父さんに見つかるとまた邪魔しに来るだろう?」
本当は前日の晩に妹おばちゃんと
地下室から出して軽トラに載せるはずだったんだけど
じいちゃんがなかなか店から帰らないから
結局店の地下から2人で出せず
翌朝僕が一人で運び出す羽目になったんだ
「お父さんは捨てたくないっていうのはわかるよ
死ぬときまで思い出の詰まった物に囲まれて
死んじゃうことができるんだから
だけど残された子供や孫にその処分が回ってくるんだ。
だから僕は捨てなきゃならないんだよ」
これらを全部処分するのに100万円以上かかるだろう。
相続税で取られる前にその金で何とかさせなきゃならない。
うちは僕がいないとゴミ屋敷になっていた。
どうしてゴミをため込むんだろう。
テレビでよく見るゴミ屋敷の住人
気持ちがわかるんだよな
同じ心理状態の人と生活してるから
とはいえ僕の部屋も汚部屋だから
お部屋の住人の気持ちもわかる。
好きで汚部屋に住んでいるわけじゃない。
捨てなきゃと思うけどどこかで自分の役に立ちそうで
捨てられないのだ。
それにしても
明らかなゴミまでそこにあってもいいやと思いこんじゃう
怠惰な気持ちになっちゃうんだから
人間もダメになってるんだろうな。
あ、家のゴミ捨てに行かないと。