店は誰もいないのにシャッターが閉まっていなかった
僕が用事を頼まれて
ひとを送り迎えしていたので
じいちゃんは僕に店番を代わってもらえず
妹おばちゃんに店番を頼んでいた。
妹おばちゃんは店を閉める時のやり方がわからず
帰って来た僕が最後に全部やる事になった。
じいちゃんも疲れ切っていて
起きて来られなかったのは無理もない。
マンションの下に積み上げられた段ボール
じいちゃんがリサイクルに持って行くために
近くのお寿司屋さんからもらってきたものが
大半なんだけど
大雨予想だ。
このまま放っておいていいはずがない。
大雨で段ボールがふやけてしまうと
整理する手間が一気に跳ね上がる
そこでみんなが寝静まるころ
軽トラを持ってきて一人で積む。
かなりの量だったが一応軽トラの荷台に積んで
屋根のある駐車場に避難させた。
これで大丈夫と安心していたが
僕が自宅に戻って眠った後大雨が降ったらしい。
うちのマンションは大雨に弱い
そして雨本番はあくる朝だ。
また人を仕事先まで送ってとお願いされていた。
仕方ないなと送ってあげたのだが
その僕のいない隙を狙うように大雨が攻撃してきた。
帰ってきてみたら普段濡れない所まで
水が入った跡がある。
これは最悪の結果を覚悟しないとダメだねと
覚悟する。
建物の中に入ると妹おばちゃんの旦那さんがいた。
大雨の最中どこに行ってたの?という顔つきだ。
一緒に大雨の被害を食い止めようと
手伝ってくれた妹おばちゃんの旦那が
地下に水が溜まってる。
こんなの初めて見たと言いだした。
ああ、やはり水が流れ込んだんだなと思う。
水を出すのに数百万かかるだろうが、
業者を頼んでやらないと
建物がダメになると言い出した。
まあそれはないだろうと思いながら
こうやって地下に水が流れ込んだのは
初めてじゃないんだと言う。
結局僕が水を始末することになるんだろう。
結局対策が後手に回ったのは僕の落ち度だ
ひとの手伝いもほどほどにしなきゃと痛感した。