お兄ちゃん。隣の塾雨漏り大丈夫かな?

見て来てくれない?

 

そう言えばそうだ!

どうして大雨予報が出ているのに

うっかりしてたんだ

 

昨夜の雨はひどかったよな

一晩中降り続いた。

これは無事であるはずないよな

 

隣の塾は

僕がこの間ペンキを塗っておいたから

意外に大丈夫なんじゃないかと思っていた

危ないのは窪地になった店舗の裏の出入り口だ。

 

合鍵で塾を覗いてみると

雨漏りは大丈夫なようで安心した。

床に水たまりができているから拭き取る

 

この水はどこから侵入してきたんだろう?

でもとりあえず天井からじゃないみたいなので

塾はOKだ。

やらなきゃいけない事はなかった。

 

店の裏口に回る。

思った通りの事態になっていた。

窪地がプールになっている。

こうなるとこの水が店の中に流れ込み

地下室に流れ込む。

 

まずやることはプールの水を掻き出すことだ。

掻いても掻いても無くならない。

排水口から水が逆流しているのだ。

屋上の水が流れ込むパイプが詰まっている。

じいちゃんに昔から直してくれと言っているのに

自分で治すんだと聞かない

こういう時本当に恨めしくなるよ。

 

妹おばちゃんにタオルを持ってきてくれという。

溢れてくる水を描き出すのに必死で

僕はそれどころではなかった。

これでも詰めとけと持ってきてくれた

軍手を詰める。

しかし軍手じゃ詰めすぎると

取れなくなる恐れがある。

 

軍手を詰めて水の逆流を止めて急いで自宅に戻り

長いタオルを持ってきて詰め直す。

 

じいちゃんに

今朝は大変だったという。

マンションの屋上の水がパイプを逆流して来て

水浸しになったと言う。

 

あそこをどうやって直すかなと言い始めた

20年前から言い続けている

排水パイプを開通させるだけだ。

それを素人の僕に押し付けるから

いつまでも直せなかった

 

ここにきて妹夫婦が来てくれたから

力づくで押し切る事ができるようになった。

有難いね

 

近くの別マンションの蓋が壊れたダストボックス

あれだって新しく買い替えれば問題なくなるのに

直して使うんだとそのままで

マンションの居住者参加からも苦情が来るようになった。

僕と妹で交換してしまって事後承諾でやったら

しばらく自分が直せるのにと喚いていたが

その後はなんの問題も無くなった。

 

力づくでまた押し切らないとダメだね。

どうして必要な事をやっているのに

邪魔されるんだと思って

必要な事もやらないでいる様になっていたけど

妹夫婦がやって来て

どうしてこんな事もやってないの?という目で

見られるようになるとちょっと恥ずかしい

 

なんか恥ずかしい事の連続だけど

じいちゃんと一緒に

それに合わせてやって来ざるを得なかった

これも人生だね