軽トラの荷台に山と積んだ段ボール

「明日リサイクル工場に持って行く」と

じいちゃんに言っておいた。

 

次の日、老人会から戻ってくる途中

僕がリサイクル工場に持って行くと言ったにも

関わらず段ボールはそのままなのを見て

帰ってきて僕に聞く。

 

僕は

「行くつもりだったけど

パソコン教室から帰ってきて店を見ると

子供たちが大勢来ていて

それを放って行けなかった

明日行く」と言う。

 

保育園から注文が入ったから

その仕入れをついでにできるので

丁度良かった

 

じいちゃんは自分が仕入れて来たい物も

「買って来てくれ」と言ってきた。

 

次の日じいちゃんのいつも行く仕入れ先は

僕はかなり長い事行っていないので

どうやったらいいか道順を確認しようと

車の中で携帯の地図を確認する。

古い軽トラでカーナビなんてないし。

 

すると、じいちゃん

「出発しないでいつまで何やってるんだ!」と

がみがみ言ってきた。

まあ昔行ったことがあるので行けるだろうと

その記憶を頼りに行くことにした。

 

国道246に入って国道16号で左折

右手を見ていればわかるよな

 

そしてついでに目障りなアルミ缶も別の工場に持って行って

アルミ缶と段ボールを午前中に処理できた

あとは配達の品物を買えば缶コーヒーの類を

仕入れて帰って来れるな

配達も今日中にできるなと思った。

 

そして246を進んで国道16号の道路標示を見て

ここを左折するんだと曲がった。そして道路の反対側を

注意しながら運転するが

記憶にあるその場所が一向に見つからない

16号に入ってすぐ見つかるはずなんだが

最近は自分の記憶力は大分落ちているなと

気落ちすることが多いが、まさかこれもそうなのかと

焦りまくる。

 

進み過ぎて小田急線の相模大野の駅を越えてしまった。

さすがにこれはおかしいと引き返すことにした。

そして携帯で仕入れ先に電話を掛けて問屋さんの場所を聞く。

 

教えてもらった通りに引き返したが

道路の左側にあるはずがどうしても見つからない。

そのうちに大分行き過ぎてしまい

ここにはないよなという所でまた電話する。

 

すると

「そこではないのでまた引き返してください」

と言われた。

国道16号の道沿いに無かった。

そこで

「すみません、お店移転したんですか?」と聞く。

 

すると

「いや移転なんてしてません」という事だった。

今度は慎重に言われた場所まで引き返し

言われる通りの道を進む。

「近くにあります」と言う建物を確認すると

やっと昔の記憶の通りの問屋さんが見えた。

 

「16号沿いだと記憶にあったのですが・・」

そう言うと

「それじゃ間違うのも無理ないね」という事で

変更があったそうだ。

旧16号のその区間は国道52号になっていた。

その先にできた246と交わる道が16号に

なったと言う事だ

 

店を出る前道路を確認していた時に

がみがみ言って出発を急かしたじいちゃんが

恨めしかった。

ただ、携帯を覗いただけでそのことに気が付けたか

自信がないが。

 

帰って来たのは夕方だ。

「お兄ちゃん保育園の配達は今日でなくていいの?

明日は旗日だよ。」と妹おばちゃん

そうなのか!でも調理士さんは余裕を見て注文してると

言ってくれてるから大丈夫だろ。

 

カーナビもこんなに簡単に道が変わるんじゃ

時々買い替えないとダメだね。