アカヤはお前の事が好きなんだな

猫のアカヤが最近僕にべったりなのを

じいちゃんがそう言った。

 

まあ、俺が餌をやるからだろ

と言う。

 

僕の部屋によく寝に来るようになった。

僕が自室に引っ込むとやってくる。

来ない日もあるがそういう日はホッとする

僕の部屋に来て金魚アカべーの水槽の水を

飲み始めるのだ。

あかべーが傷つけられないか

気が気ではない

 

でももしかしたら

傷つけていい魚じゃないことは

猫心にもわかっているかもだ

 

今朝も僕の部屋で朝まで寝かせてやったが

朝お腹が空いて僕を起こそうとやって来た。

僕の腕の当たりとか胸の上とか

いろいろ足踏みしたり肉球を押し付けてきたりするが

爪は出していない

 

そしていつも感心するのは

顔には何もしてこない事だ。

起こすには一番効果的なところだけど

顔は何かしたら危ないとでも思っているのか

顔には何にもしてこない。

 

舐める時もそうだ

人の手は舐める癖に顔は舐めてこない。

顔を近付けてもいやいやするだけだ。

 

猫同士なら構わずいろいろなところを

舐め合うが

人間の顔はどうも

どこのネコもそうだろうか。

 

出て行ったアカヤがまた戻って来て

アカべ―を凝視している。

ほうっては置けないので

アカヤ#アカヤ#と声を荒げる

残念そうに引き返して来た。

怒られているのが分かっているように

 

人間の顔はいろいろ動くから気味が悪いのかな。