ドラッグストアに行って

買物を済ませて

帰ろうとした。

 

するとあるはずのものがない

車のキーだ

 

車に乗ってここまで来たのだから

ここまではあった事になる。

 

店の中に落としたのかな

車と駐車場をまんべんなく探した後

歩いたところを探し回る。

しかしとうとう見つからなかった。

 

一体どこに落としたのか不思議でしょうがない。

 

次の日

体育館にジュース補充に行った時

腰のポーチがやけに軽いのに気が付いた

財布がない。

 

車の中に置いてあるだろうと思って

くまなく探したが

見つからない

 

どうして大事なものが次から次に失くなるんだ!

情けなくなって消えてしまいたい気持ちになった。

じいちゃんは

「何で車の鍵なんか失くすんだ。

バッカだなあ!」

と息子のことを嘆いていた。

更に次の日「財布を失くした」なんて言ったら

また昨日以上に嘆くだろう

 

一体どこに失くしたんだろう?

良ーく考えてみると、そういえばさっきじいちゃんに

ポーチの中の売り上げを渡すときに

財布を外に出したよな

 

家に帰って「財布を無くしたんだけど

このへんに財布が置いてなかった?」と聞く。

じいちゃんの息子嘆きスイッチがそれを聞いた途端

なりだした。

「なんだ、またかよ。今度は財布?」

 

辺りを見回しても財布はない。

僕はガッカリした。

するとばーちゃんが

「財布あるよ」と言いだした。

「じいちゃんの財布だと思ってこの下に入れておいたんだ」

じいちゃんのズボンを除けるとやっと見つかった。

 

失くしてどうしようかと思った。

カードを止めようにもいろいろな会社のカードが入っている・

紛失した時にすぐに手を打てるように

不要なカードは入れておかない方がいいなと思った。

 

その晩

いつも生活の手伝いをしてやっているママさんが

バイト先に携帯を忘れたから連れて行ってほしいと

頼んできた。

明日息子さんと旅行に行くという事で

携帯が無いと大変だ。

それに夜遅くだからバイト先のお宅に迷惑かけられないだろう

大急ぎで出る。

携帯が手元に戻って安心した

 

次の日旅行先の彼女から電話がかかってきた。

県民割で格安旅行をできるはずだったのが

あろうことか書類の入った封筒を

家に忘れてしまって大変だったという。

 

話を聞くと僕にも彼女のその時の心境がありありと伝わってくる。

どうも僕の忘れん坊の神様は

彼女に乗り移ったのかもと思った。