僕が部屋に戻ってきたら

アカヤがクローゼットの棚から降りてきた。

そこで僕はすかさず横になって狸寝入りをする。

 

すぐに出られると思っていたけど

僕が寝てしまったので

困って僕を起こしに来た。

 

最初は僕のあしにチョイっと前足を突く

 

それでも僕が寝たふりを続けると

僕の腕の上に両前足を突く

 

もうこのへんでいいだろうとドアを開けて出してやる

 

しばらくしてアカヤはちゃんと降りて

リビングに入ったろうか?と階段を降りて見に行く

 

ドアが開いておらずその前で開けてくれないかなと

じっとしていた。

 

僕がそばに来ると「ドアを開けてよ」と鳴く

 

するとリビングの中でばーちゃんの声がした

「アカヤの鳴き声がする」

ばーちゃんはいつもの様にベランダの窓を見に行った。

 

「いないよ」と戻ってくる。

 

アカヤがそのうちまたニャーと鳴く

それだけじゃわからないだろと僕がアカヤの足を掴んで

ガラス戸にこすりつける。

 

やっとばーちゃんは気が付いてこちらのドアを開けに来た。

 

僕はそっと気づかれないように戻って来たが

そのくらい自分でできればすごい猫なのにと思った。