アカヤは外に出たい時
僕が立ち上がるとさっと自分も立って
僕を玄関に誘導する。
そう、ACの広告で
いっつもさだまさしが
外に出すなと言っているけど
今更家の中に閉じ込めるのは無理だな。
うちのお隣もその向こうのお隣も
かわいいあ猫ちゃんを部屋の中で飼っているけど
うちのは保護猫なんですけど
外に出したらそのまま戻ってこないです
そうお隣さんは言っていた
確かに
うちみたいに自営業でいつも誰かが
家にいないと無理だよな
猫、いつ帰ってくるかわからないから
最近の建物って猫の通り道とかついてないから
で、外からアカヤが戻って来て
すりガラスの外から家の中を覗く
入れてほしいのだ
じいちゃんが窓を開けていれてやる
すかさず飛び込んできたアカヤは
床の臭いをクンクン嗅ぎだした
何のにおいがするかな
そう思って僕とばあちゃんが見ていると
かわいさ余ってじいちゃんがなんの臭いを嗅いでいるんだ
このやろ?と言って
ちょっと力を入れて小突いてしまった
アカヤはびっくりして逃げるようにベッドの下に潜り込む
どうしてそんな事するんだ!
僕とばーちゃんはびっくりしてじーちゃんには怒る
「アカヤはなぜ叩かれたかわからないよ」
僕は言った。
猫にじーちゃんの気持ちがわかるはずない
常識のない猫になったらどうするんだ!