枇杷の木の隣のお宅が
枇杷の木を切って欲しいと言って来たみたいだ
切ればいいのにじいちゃんが反対し出した
「自然の木は残すべきだ
皆の憩いの象徴だ」
憩いの木なんて迷惑なだけだろう
ここでまたすったもんだ
どうしてうちはこうなる
役所に頼んである程度残してもらえばいいだろう
そう言っても聞かない
自分で広がった枝を切り始めた
その量が半端じゃない
役所に任せておけば
何人も人が来て
ものの1時間で仕事が終わる
うちで背負いこまなければならない仕事ではない
切った木はどうするの?
じいちゃんは「俺が始末する」と言う
しかし一人でやったら1日じゃ終わらない。
僕は「俺は手伝わないから」と言明する。
息子の入試の手伝いでただでさえ忙しい。
でも切った木の事を考えると
周りの人に迷惑が掛かって
結局手伝わなきゃならなくなる
枇杷の木もまた大きくなって
僕の仕事が増える。
こういうわけのわからないお年寄りって
いるんだよな
僕がいなきゃ
今頃うちがテレビで取材されてるよ。