配達に行っていたお宅の

オバサンが引っ越すという。

 

冬になると灯油を持って行った

ちいさい頃は謝って灯油を

こぼしてしまった事も何度か

 

旦那さんも亡くなられて

4~5年たつ

 

いらなくなった灯油を処分していただけないかしら

灯油ならもらっても自分のうちで使えるし

いいですよと答える

 

いらなくなったストーブもどうかしらと言ってくれたが

実はうちも店を閉めようかという話がありましてと

初めてうちの者ではない他人に打ち明ける

 

よく私がいなくなる時期と一致したわね

お宅が無かったらうちは大変だったわ

オバサンはそう言ってくれた

 

毎年赤字を出している店を

続けるのは不安だと

父親とやり合った

 

本人は止めたがらない

店の名前を消したくないのだ

 

子供の教育費もある

父親のわがままに従って来たが

今度ばかりは黙っているわけには行かない

 

なんかテレビドラマでありそうな筋書きだ