朝誰も一階に降りてこないものだから

こういう時はアカヤが起こしに来る。

ま、僕は起きてたけど

 

お腹が空いたのかって聞くと

どうもそうらしい。

 

じいちゃんじゃ餌くれないんですよと言っていた。

 

仕方ないから

やっていることを中断して

台所へ行く。

 

猫のお皿を覗くと

キャットフードが入っている。

 

これじゃダメなの?と聞くと

ダメなんですという。

あまり食欲そそる臭いじゃないんです、

いやな臭いじゃないんですけど

 

しかたないからマタタビふりかけを掛けてやる

以前はジャンキーになるのを心配して

あまりたくさん掛けなかったけど

最近は構わない

 

いつもはそれで食べ始めるんだけど

今日はどうもダメ見たい

 

またこれですか?

おいおい猫がマタタビ嫌いになったらダメだろう?

 

嫌いじゃないんですけど

あれないですか、ほらあれ。チューブから出すやつ

 

ちゅるちゅるか?

 

そうちゅるちゅるです!

 

仕方ないなあと思いながら探してやる

ないないと探したら最後に1本あった。

青いチューブもあったので一緒に出して

ピンクのちゅるちゅるを左手に

青いチューブを右手にして選ばせる

 

青いチューブが気になるようでそれを開けてやる

そしてお皿のキャットフードも食べて欲しいのでその上に掛けておく。

 

僕もチューブからちょっと舐めてみる。

こんな味が猫用なんだ。アジが無い。

 

しかし、アカヤはお皿に頭を突っ込んだが

食べずに頭を上げた。

 

これちゅるちゅるじゃないですよね?

 

お前が選んだんだろう。食べろよと言ったが

プイっと横を向いて行ってしまった。

 

どうするんだよこれ?

残ったチューブを猫の皿の横に置く。

あとでばーちゃんが何とかしてくれるだろう。

 

そう言えばばーちゃんも言ってたな

青いチューブは食べないって。

猫にも好き嫌いがあるんだって。