7時前に起きた。サッカーの試合だ。
「何やってるの?」と見に行くと
一階の洗面所でこの前買ったコンタクトレンズを
着けようとしていた。
鏡を見ながらやっている。
眼鏡市場併設の眼科で
女の子はすぐに着けて帰って行ったというのに
なんて不器用だと思いながら
そんな事言わずに手伝う。
お手本を見せてやることにする。
「一つかしてみな」
未使用の使い捨てコンタクトを探すが
余計なコンタクトは持って来ていない。
チビの部屋に使い捨てコンタクトを取りに行く。
そして「鏡を見ながらやっちゃダメ」と言う。
鏡を見ているわけで、どうしたって瞳がズレるからだ。
それに体を垂直にするわけだから
レンズも指の上に垂直に張り付けることになり
レンズが重力でずり落ちてしまう。
そんなの不可能だから「かがんでつけるんだ」という。
僕も昔コンタクトを使っていた。
畑仕事をやるのにコンタクトは無理だから使わなくなっていた。
つけ方も20年もたつと忘れるもんだが
チビを手伝うためだと必死に思い出す。
そして「指のお腹の上に乗せてかがんで
指のお腹を見ながら目に触るくらいまで近づけるんだ」
と言う。
そしてチビのコンタクトを1つ実演して装着する。
しかしチビは付けるのに失敗。
サッカー部の愛川中原中学校との
練習試合の集合時刻が迫ったので
とうとうまたコンタクトが無駄になった。