1時過ぎに帰って来るとアカヤが座っている。

いつものように僕に鳴きかけてこない。

どうしたんだろう?と思うと

アカヤの前にしっぽの切れたトカゲがいた。

逃げる隙を伺っているんだけど

アカヤからはそう簡単に逃げられない。

アカヤの関心がちょっと僕に向いた瞬間を

 覚ったトカゲが走り始めた。

 

しかしアカヤはすかさずその進む進路に回り込み

手で押さえつけようとする。

 

するとアカヤにはにわかに信じられないことが起こった。

自分の体が持ち上げられてしまった。

トカゲを確保しようとしたアカヤの手は

むなしく虚空に突き出されたままだ。

 

九死に一生を得たトカゲは

ちぎれたしっぽを持って草陰に逃げて行った。

僕はもっと早く逃げろよと逃げ足ののろさにいら立った。

 

「デカいトカゲだったよ」と母親にそのことを話すと

そのトカゲ尻尾がちぎれてたでしょという。

 

うんちぎれてたと僕は答える

 

「この間はこっちの窓のところでアカヤに捕まってた」

と母親は教えてくれた。

 

「なんだ助けられたのは2回目か!」と僕はあきれる。

これはトカゲにも問題あるなと思わずため息が出た。