どうしてロッシをリマに呼ぶなんて、そんなことを勝手に決めるんだ!
彼女はいい子で賢そうで全然嫌いじゃない。医者の卵だしそんな人なら
一緒にいれば楽しいかもしれない。
将来日本に呼ぶなんてことがあるかもしれないが、それだけでも大した
オカネがかかるだろう。こんな見送りのためにリマまで来てほしくない。
びりー君はルイスに言ったそうです。さらに料金が問題でした。
聞けば、リマークスコは120ドル、帰りはバスで帰るから20ドル、合計140ドル
だということです。
しかし、びりー君が激怒しているので、今度ばかりはルイスも落胆したそうです。
日本人は金持ちだから、自分たちには大金でも、大したことはない、なんて思われているような
気がして冗談じゃないと思ったそうです。
日本人には日本人の生活がある。旅行だって、切り詰められるところは切り詰めて、
ほかに金がどうしても必要な時に備えなければならない。
帰ってからお金を使わなきゃならない事がいくつか思い当たったからびりー君ものんきに
構えていられなかったそうです。
ルイスにしてみれば、どうしてもびりー君とロッシをくっつけたがっていてそのためには
多少無理をしてでも二人でいる時間を作りたいと思っていたみたいです。
自分から言い出したわけでもないのに、140ドルかかるといわれ、
それだけの金を用意しろというのは、ふざけたことを言うな!という気持ちでいっぱいだったそうです。
今回ばかりは、びりー君がかなり起こったものだから、ロッシをリマに呼ぶのはダメみたいだと
ルイスも観念したらしかったという事です。ルイスは「今から彼女に電話して、お金の準備ができないといえば彼女もあきらめる」と申し訳なさそうに話したそうです。
びりー君は、ホッとしました。当たり前だ。この辺できっぱりけじめをつけるべきだ。…つけなきゃ
行けないだろ・・つけるべきか?・・・つけてもいいのか?
本当に、今から電話して、彼女に諦めてもらっていいのか?
よーし、今度だけは特別に払ってやろう。(OK, Pago el denero)びりー君はルイスに言いました。
せっかく、ここまで来た思い出に汚点を作るよりも、えーい、来なさーいと言う感じだったそうです。